2014年10月22日

赤い公園『猛烈リトミック』

猛烈リトミック(初回限定盤)(DVD付) - 赤い公園
猛烈リトミック(初回限定盤)(DVD付) - 赤い公園

猛烈リトミック - 赤い公園
猛烈リトミック - 赤い公園

(楽曲レビュー)
1.NOW ON AIR
 ラジオのFM局をイメージしたような歌詞と流れるように綺麗なメロディーが耳に残る名曲。良い意味で、絵に描いたようなヒット曲と呼べるようなクオリティ高い作品ですね。したがってアルバム1曲目、彼女たちの作品に入り込む入り口として実に入りやすい内容に仕上がっているように思います。

2.絶対的な関係
 1分40秒で一気に駆け抜けるナンバー。シングル曲でドラマ『ロストデイズ』の主題歌でもあります。短いのに一度聴くだけで忘れられないインパクト。

3.108
 この曲も2分28秒という短い演奏時間。煩悩の数から連想される歌詞の内容がなかなかユニーク。サウンド自体はこの曲も素直な部類に入りそうです。

4.いちご
 女性の気持ちをいちごに例えた切ない歌詞が絶品。表現にセンスを感じさせるナンバーです。

5.誰かが言ってた
 明るい雰囲気で、誰かが背中を押してくれるようなイメージがしっくりくる盛り上げ曲。曲中にもSEとしてしっかり入っていますが思わず手拍子をしたくなるナンバーですね。

6.私
 演奏で聴かせる、ややダークなテイストのバラード。ボーカル佐藤千明の絶唱が響きわたります。5曲目までとここで雰囲気がガラリと変わりますね。

7.ドライフラワー
 6.よりも更に”激情”という言葉が似合うサウンド。ギターの轟音は勿論のこと静かに響くピアノの音も不気味な印象。「NOW ON AIR」やSMAPの「Joy!!」を作った人とは全くもって思えない津野米咲の作曲センスがこの曲では特に光っています。ライブで生で聴くと鳥肌が立ちそうな楽曲ですね。
 
8.TOKYO HARBOR
 KREVAをゲストボーカルに迎えた落ち着き系ナンバー。これもまた雰囲気たっぷりの内容に仕上がっています。ヒップホップ方面とのコラボのはずが出来上がった作品はややジャズっぽいテイスト、これもまた個性があって良い感じです。

9.ひつじ屋さん
 変拍子連発の捉えどころ全くない不規則ナンバー。全く先の読めない展開が曲中ずっと続きます。これがシングル曲であるという所が面白いですね。

10.サイダー
 是非近いうちにアサヒ飲料辺りのタイアップに使ってほしい爽やかな曲ですね。”ざらついてる舌”という表現が個人的にはすごくお気に入り。

11.楽しい
 何と言ってもサビラストの”楽しい!”大合唱ですね。全てがこのフレーズに集約されている楽曲だと思います。

12.牢屋
 何とも不思議な気持ちにさせる歌詞だと思いました。一応オフィシャルサイトに載ってる解説によると”売れないバンドマンとつき合ってる女の子を想像した曲”なんだとか。リズムの使い方がやはりインパクトあって巧いです。

13.お留守番
 小学校の頃を回想した歌詞になるんでしょうか。12.同様3分以内で比較的コンパクトに作られた楽曲。
 
14.風が知ってる
 シングル曲。アルバム終盤にふさわしい三拍子バラード曲。バンドの激しい演奏とピアノの音のコントラストはもう赤い公園ならではの味に今後もなっていくのでしょうか。シングルで聴くよりこうしてアルバムで聴く方がより良さが浮き彫りになるようにも感じました。

15.木
 ギターの演奏とドラムの音でリズムが二層になっているかのようなアレンジは今までにない感覚ですね。それ以降のアレンジ、特にコーラスの入れ方はちょっとねごとを思い出させる部分もありました。

(総評)
 1stアルバム『公園デビュー』は刺々しさがやや目立つ、面白くも妙な作品だったという印象でした。ですが今作はロックとしては勿論J-POPバンドとしても十分成立する大衆性を兼ね備えた作品という感想ですね。明らかにこの1年で作られる曲のバラエティが豊かになってると思いました。王道曲とも言える1.も良いですし、それと明らかに外れている2.や7.も素晴らしい出来。11.のまんまのような感想をアルバム全体で聴いたリスナーもいっぱいいるのではないでしょうか。アレンジャーに亀田誠治や蔦谷好位置辺りを起用しているのもあって全体的な聴かせ方も群を抜いていて、今までと違う新たな感覚を憶える場面も部分部分でかなり多かったです。

 ロキノン系女子バンドのトップに立っているのは間違いなくチャットモンチーになるかと思いますが、このアルバムを通して聴き終わった後の感想としましては、彼女たちも間もなくその域に達しようとしているのかもしれないということでしょうか。単純に手数が多いのもそうですし、またその中で全てクオリティ高いものを見せてくれているという事実は大変に大きいです。後々振り返る上でもしかするとJ-ROCKの歴史に、特にガールズバンド史に残る作品になることは間違いないでしょう。今年のJ-ROCK系アルバムは本当に豊作揃いですが、本作もこの一つとしてカウントされることにどうやらなりそうです。



posted by Kersee at 21:33| Comment(0) | アルバムレビュー(J-ROCK) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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