2016年03月06日

BUMP OF CHICKEN『Butterflies』

Butterflies(初回限定盤)(Blu-ray付) - BUMP OF CHICKEN
Butterflies(初回限定盤)(Blu-ray付) - BUMP OF CHICKEN

Butterflies(初回限定盤)(DVD付) - BUMP OF CHICKEN
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(楽曲レビュー)
1.GO
 イントロが演奏された瞬間に感じる高揚感、そしてそこからの期待に見事に応えているかのようなスケールの大きい歌詞。一つ一つのフレーズを目立たせるのではなく、具体的でもあり抽象的にも思える言葉で、若干不器用に歌うからこそ説得力を感じさせるような。いずれにしてもタイトルが示す通り”はじまり”を意識した内容で、ここからこのアルバムがどう展開していくか。高揚感を更に強める楽曲であることは間違いないと思います。

2.Hello, world!
 昨年4月に発表されたシングル曲。あらためて聴いて分かる、これぞバンプ!と思わせる醍醐味タップリの名曲ですね。

3.Butterfly
 EDMをふんだんに取り入れたアレンジは、新しいBUMP OF CHICKENの魅力を感じさせるにはまさに十二分の仕上がり。バンド音がこれだけ薄くなっても素晴らしいと思えるのは、基礎となるメロディーと歌詞と歌唱。すなわちBUMP OF CHICKEN自体の魅力。これが非常にハッキリしているからだとあらためて感じさせる楽曲でもあります。PVで見ると魅力は倍以上に増します。それとともに、このバンドの背景には天体・星空・光線がよく合うなぁと思わせる作品でもありますね。

4.流星群
 ゆっくりとしたテンポでじっくり歌われるバラード。時間にして6分48秒ですが、長さは全く感じさせません。ギターの爪弾く音が、プラネタリウムかリアルな夜空の元で少しずつ動く綺麗な星を形容しているかのよう。EDMを使う3.は星が似合う曲という形容ができますが、バンド演奏のみでシンプルに仕上げたこの曲も星が似合う曲。同じバンドで、サウンドに対比をつけながらも同じ感想を抱くことが出来るというのは凄まじいことだと思いますね。

5.宝石になった日
 ”君がいた事が 宝石になった日”。良いですねストレートで。飾らずに丁寧に過去の思い出の風景を浮き彫りにしているような、これぞバンプと思わせるには十二分の楽曲だと思います。

6.コロニー
 昨年4月発表のシングル曲。映画『寄生獣 完結編』主題歌。”生”をテーマにして描かれた名バラード。

7.パレード
 こちらは映画『寄生獣』、完結編の前に公開された作品の主題歌ですね。全編にエフェクトを入れたボーカルにシリアスさを感じさせる不穏な曲調、聴く側に緊張を与えさせます。バンプの曲で自ら作った楽曲でありながら、何かしら別の物体に支配されているような世界観を表している編曲。これもまた近年のバンプの凄さと言って差し支えないのではないでしょうか。

8.大我慢大会
 コミカルなタイトルです。歌詞自体はむしろ考えさせる、という内容ですが。リズムはクラップの音がよく似合う内容で、実際そういう音も入っています。そのギャップ。流石です。

9.孤独の合唱
 これもまずタイトルが凄いですよね。”孤独”と”合唱”は本来両立するものではないはずで。いや”孤独”だからこそそれが集まって”合唱”になって素晴らしいものが出来るのかもしれません。人間の内部の高まりをうまく歌詞にして表した、これまた傑作と言える部類の楽曲だと思います。特に”オーオオーオー”とコーラスで合唱する部分の説得力が凄いですね。

10.You were here
 2014年8月に配信でリリースされた楽曲。三拍子のリズムで幻想的に歌い上げるバラード。

11.ファイター
 2014年11月に配信でリリースされた楽曲。「パレード」とは一日違いで配信開始だったようですね。この曲もまたバンプらしいスケールの大きい名曲。曲が進むごとに盛り上がっていく構成に大きな聴き応えを感じます。

12.[Secret Track]
 今回は歌謡曲風。演奏も打ち込み音を入れて、いつもよりちゃんと?レコーディングしているのが特徴的。歌詞はどうやらハムスターのことを歌ってるらしいです。ちなみにタイトルは「TO.I.KI」。どのシングル・アルバムでもこういったSecret Trackはバンプだとお馴染みですが、これをまとめたアルバムがもし出たらどれくらい売れるんでしょうか。ちょっと気になります。


(総評)
 10年以上前に一時代を築き、そこで培われた人気と実力が現在に至るまで続いている。才能のあるロックバンドが2010年代以降頻出していますが、そんな中でも埋もれることなくトップの座に居続けているのがBUMP OF CHICKEN。わざわざ言うまでもないことです。今回のアルバムはまさにそれに相応しい作品でした。一つ一つのフレーズもさることながら、どの曲も歌詞をあらためて読みたくなると思わせるバンド・アルバムはそうそうありません。言葉といい音といい、表層的と思わせる部分は全くなくどの曲にも多大なる説得力で表現しているという印象で、まさに”格が違う”と感じさせる内容でした。更に言うとバンド音以上に新たな音を取り入れるなどの挑戦・遊びが入っていて、まさにキャリアを重ねたアーティストのアルバムとは何ぞや、というのを体現した作品だと思います。前作『RAY』はアルバム曲がもう少し、という印象が個人的にありましたが今作はそういう感想を抱くことはなかったです。収録曲は11曲とやや少なめですが、その分1曲1曲の演奏時間は長め。曲順なども大変バランスが良く、実に聴きやすかったですね。おそらく今年の中でも上位に入る作品になりそうです。バンプの中でいうと、メジャーの過去5枚はどれも名盤なので甲乙つけがたいですが…。
 


posted by Kersee at 01:44| Comment(0) | アルバムレビュー(J-ROCK) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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