2016年05月18日

でんぱ組.inc『GOGO DEMPA』

GOGO DEMPA(初回限定盤)(DVD付) - でんぱ組.inc
GOGO DEMPA(初回限定盤)(DVD付) - でんぱ組.inc

GOGO DEMPA(通常盤) - でんぱ組.inc
GOGO DEMPA(通常盤) - でんぱ組.inc

(楽曲レビュー)
1.GOGO DEMPA
 和のテイストが入った、生演奏メインのインスト。ベースの音も目立っています。

2.破!to the Future
 今年1月リリースの配信限定シングル。時期に合わせてかアルバムに合わせてか、歌い出しは”あけおめ”。前山田健一作詞、作曲のTom-H@ckは”けいおん!”をはじめとするアニメ界隈でお馴染みの人。複雑なメロディーでダイナミックに歌い踊るナンバーになっています。デジタル系な音ではなくバンド演奏メインの部分が、これまでのでんぱ組.incと大きな違いになりますね。

3.ファンファーレは僕らのために
 続いてこの曲は2月にリリースされた配信限定シングル。安定のでんぱ節をバンドサウンドで表現してみました、という印象のナンバー。ちょっとした応援歌になっています。

4.惑星★聖歌〜Planet Anthem〜
 打ち込みは打ち込みでも、この曲は重低音メイン。ラップをふんだんにしたリズムはミクスチャー。他のダンスをメインにした一流アーティストが歌うタイプの楽曲を、彼女たちが新たに歌ってみましたという趣。

5.STAR☆ットしちゃうぜ春だしね
 3月リリースの配信限定シングル曲。安定の玉屋2060%サウンド。「サクラあっぱれ〜しょん」に続く春ソングという形ですが、楽曲の疾走感はこちらが上回るでしょうか。PVもしっかり作られていますが、この制作費は確実に2年前より上昇していますね。安っぽさが全くありません。間違いなく完成度は上がっていますが、それゆえに今後の伸びが想像しにくくなったのが逆に難点になっているかもしれません。

6.アキハバライフ♪
 ここは集大成的なナンバーから原点へ、という流れでしょうか。昨年のシングル「あした地球がこなごなになっても」カップリング収録曲。これまた安定のたむらぱんサウンド。思わずついつい笑顔になる楽曲です。

7.おつかれサマー!
 昨年夏に発売されたシングル表題曲。提供にゆずの北川悠仁がクレジットされる辺りに、彼女たちがトップを走るアイドルになった部分を感じます。ただ今回のアルバムに収録された新しい曲と比べると、過去の楽曲にあった祝祭感や有無も言わさない盛り上がりがこの曲にはまだ残っています。そういう意味ではしみじみさせる部分がある曲ですね。内容はしみじみとは全く程遠いものですが。

8.永久ゾンビーナ
 昨年10月リリースの配信限定曲。ハロウィンですね。オペラ座の怪人やロンドン橋落ちたを大胆にサンプリングしている部分が大きな聴きどころと言えるでしょうか。一曲の中で大きな変化を楽しめる、という意味でこの曲もまた本来のでんぱ組.incらしさがよく出ている楽曲になっています。

9.アンサンブルは手のひらに
 ベースソロから始まるジャズテイストは完全なる新境地。ただこの路線を取り入れるアーティスト、最近本当に増えたなぁとも感じますが…。”こういう曲も歌うんだ!”という意味では大変価値のあるナンバー、そして出来上がった作品も基礎的な歌唱力・リズム感の高さが大変活かされています。今回のアルバムで一番オススメしたい楽曲ですね。

10.きっと、きっとね。
 自然体な歌詞で聴かせるポップナンバー。よくあるタイプの楽曲ですが、でんぱ組.incに限定して考えるとこれも新たな挑戦と言えます。

11.Dem Dem X'mas
 昨年12月リリースの配信限定曲。ミディアムテンポで聴かせるクリスマスソング。ハッピーさの中に少し甘い雰囲気とそれにやや不釣り合いな合いの手、でんぱ組.incらしさとそうでない新鮮さが織りなすバランスが心地良い一曲。

12.ムなさわぎのヒみつ?!
 シングル「おつかれサマー!」初回限定盤Bカップリング収録曲。でんぱ組.incらしい速いBPMが盛り上げますが、メロディーはやや素直な作りでしょうか。間奏のピアノの演奏が聴きどころ。

13.キボウノウタ
 ゆったりとしたリズムで未来を歌うバラード。でんぱ組.incの中では最も遅いBPMかもしれません。弦楽器の音が大きなアクセント。

14.ユメ射す明日へ
 この曲もメッセージ性やや強めのポップス。サビのメロディーと歌唱が大きな聴きどころになっています。

15.あした地球がこなごなになっても
 ラストは昨年9月リリースのシングル表題曲。なんだかんだ言いつつもこの曲を聴けば全て気持ちが浄化されるような、そんなナンバー。漫画家・浅野いにおが描く歌詞は今のでんぱ組.incの代表曲として、実に相応しい作品になっているような気がします。


(総評)
 今作は評価がかなり分かれると思います。これまでの2作と比べると”でんぱ組.incらしい”と呼べる作品では間違いなくありません。ただその分彼女たちの新たな一面が開拓されたアルバムでもあります。1月から12月へと移り変わるアルバムの流れ、一つ一つの楽曲は間違いなくクオリティ高いものですが…。ただ前作までの作品に存在していた有無を言わさぬ勢いというのは、今作に関して言うとそこまで大きくないというのが正直なところです。これは2月にリリースされたももいろクローバーZの2枚のアルバムとも共通しているでしょうか。
 作品の世界を広げるという点、また以前と比べて生音の演奏を増やした点は評価できる所ですが、「でんでんぱっしょん」「Future Diver」辺りが遠い過去になりつつあると感じさせるアルバムのようにも感じます。難しいところですね。ただ先々の活動、あるいはライブパフォーマンスの広がりという点ではプラスの意味が大きいアルバムのようにも思えます。どちらかと言うと今年中というより来年以降、あるいはまだまだ先だとは思いますが、グループが解散する時にあらためて振り返るという形で価値が上昇する作品なのかもしれません。いずれにしても時間をかけて、よく出来たアルバムであることは間違いないです。一聴する価値は十分あるのではないでしょうか。



posted by Kersee at 22:39| Comment(0) | アルバムレビュー(アイドル) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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