
Mrs.GREEN APPLE(初回限定盤)(DVD付) - Mrs.GREEN APPLE

Mrs.GREEN APPLE(通常盤) - Mrs.GREEN APPLE
1.Lion ☆
2.In the Morning(2016.11.2 Sg.)
3.おもちゃの兵隊
4.絶世生物
5.soFt-dRink
6.鯨の唄
7.うブ ☆
8.サママ・フェスティバル!(2016.6.15 Sg.) ☆
9.Oz [Album Version](2016.11.2 Sg./cw)
10.Just a Friend
11.FACTORY
12.umbrella [Album Version](2016.6.15 Sg./cw)
13.JOURNEY
平均年齢20代前半、ミセスと言いつつも若さに溢れる5人組バンドのメジャー2ndアルバム。
ポップな感性と、キーボードをはじめとしたバンド以外の音がうまく合わさって、完成度高い楽曲群が並ぶアルバムに仕上がっています。若いと言いつつも、青春というフレーズをあまり感じさせない部分はやはり”ミセス”なんでしょうか。アグレッシブさよりも、巧さの方が全体的に目立つ作品になっているような気がしました。
冒頭の「Lion」や「In the Morning」はいきなりフェスだとラストに持っていきそうな代表曲のオーラがあって、なかなかの完成度。「おもちゃの兵隊」や「絶世生物」はラッドに影響を受けたような歌詞ですが、サウンドはあくまで爽やか。ただ4.を境に少し重い雰囲気になって、そのまま「soFt-dRink」、弦楽器を入れた大作バラード「鯨の唄」に続きます。キーボードを基調としたエフェクトが印象に残る「うブ」から夏フェスで確実に目立つ「サママ・フェスティバル!」、テクノポップ的な「Oz」が強いて言えば今作の核になるでしょうか。残り4曲もまた、どの曲もアルバムのラストに持っていってもおかしくない仕上がり。
ですので一曲一曲は良いのですが、並べて聴くと強くインパクトに残るのは冒頭2曲とシングル曲の8.くらいになるでしょうか。あとはキーボードが目立つ清涼感のあるバンドサウンドがひたすら耳に残る、そんな印象でした。バンド以外の音を積極的に取り入れるのは良いのですが、いずれもまだこれまでのJ-POP王道をなぞっているような状況。ですので彼らの音楽的には新鮮ではないかと思いますが、全体的に見ると新しいアプローチとは言い難い面があります。ここに更なるひと工夫を入れることで、さらにMrs.GREEN APPLEの音楽が成熟していくのではないかと思いました。もっともGREEN APPLEは品種次第で未熟にも熟した状態にもなる果実。2ndアルバムということを考えると、バンドの成長曲線的にはアルバムのタイトルも含めて今作は実に理に適った完成度なのかもしれません。冒頭に書いた通り、サウンドワークの巧さはこの年齢・キャリアにしてかなりのものがあります。果たして次作はどうなるでしょうか。次のアルバムまでどれだけ伸びるか、あらためて楽しみにしたいです。