2008年03月05日

2008年3月10日付オリコンチャート〜もうシングルチャートは限界なのかな…〜

・アルバムチャート
1位 BoA『THE FACE』
2位 the brilliant green『the brilliant green complete single collection '97-'08』
3位 Celine Dion『Complete Best』
4位 Sarah Brightman『Symphony(神々のシンフォニー)』
5位 いきものがかり『ライフアルバム』
6位 m-flo『Award SuperNova−Lovers Best−』
7位 Acid Black Cherry『BLACK LIST』
8位 伊藤由奈『WISH』
9位 JANET(Janet Jackson)『Discipline』
10位 Micheal Jackson『スリラー25周年記念 Limited Edition』

 今週はいつになく外国人歌手が目立つランキングになりました。1位は韓国出身のBoA。シングルが最近売れなくなっている彼女ですが、その流れはアルバムにも表れていて、昨年と比較すると初動売上は18.2万枚→11.1万枚に減少。とは言え同じレコード会社で浜崎あゆみや倖田來未などが目立っている中で2002年以来売れ続けているのはもっと評価されるべきことではないかと思っています。日本人ではなく韓国出身だからこそ、なおさらそう思いますね。
 先週1位のブリグリも全編英語の曲が過去のアルバムにもあったりするので、まあ洋楽に比較的近いJ-POPアーティストと言うべきでしょうか。
 3位はセリーヌ・ディオン。日本でのベストアルバムリリースは8年ぶりになるのでしょうか。『恋人よ』というドラマ主題歌で日本でも認知されたのが1995年、考えてみればこの人の人気も根強いものだなぁと感じます。今年は日本でもドームツアーを行うとか。
 4位はサラ・ブライトマン。こちらは比較的最近のアルバムで知った人と「オペラ座の怪人」で脚光を浴びた1980年代後半に知った人で分かれるのでしょうか。いずれにしてもこちらも世界を代表する歌姫であることは間違いないでしょう。今週から国内盤も計上された形での順位。
 さらに9位にもジャネット・ジャクソンがランクイン。この人も長い間日本人だけでなく世界から注目されている歌手ですね。デビュー26周年にあたるわけですが、まだまだ人気はあるんだなと感じます。基本的に洋楽はシングルでの売上が計上されない場合が大半ですので、ほとんどがアルバムに偏ります。そういった意味ではアルバムランキングの方が面白い顔ぶれになるのではないかとあらためて思うわけです。
 全体的に邦楽の新作が今週は少なかったのですが、激しい落ち方をしている人もいないようで何より。シングルでは初動に偏りがちのABCも今週は8.5万→2.1万の推移で、それなりの支持はあるようなので何より。いきものがかりも緩やかな落ち方という印象で、3週目の数字だけで言うとBank Band『沿志奏逢2』を上回っています。着実に曲を作っている人たちはやっぱりランキングも着実な推移を示すという例ではないかと感じました。
 来週は際立って強力、というアーティストはいないですが粒揃いの方々が勢ぞろいしてます。デイリー初日はアジカンが頭1つ抜けた感じ。以下ELT、AAA、一青窈、矢井田瞳が続いているようです。

・シングルチャート
1位 NEWS「太陽のナミダ」
2位 EXILE「Pure/You're my sunshine」
3位 YUI「Namidairo」

4位 青山テルマ feat.SoulJa「そばにいるね」
5位 ジェロ「海雪」
6位 ℃-ute「LALALA 幸せの歌」
7位 清水翔太「HOME」
8位 DREAMS COME TRUE「またね featuring ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、チョッパー、ロビン、フランキー、ヒルルク、くれは」
9位 嵐「Step and Go」

 こうなるとシングルに関してはもうほとんどチャートの意味を成してないと思うんですよね。なんというか、アーティストごとに考えてもシングルに関するスタンスが違いすぎるような気がしてもう一概には見れないように思うんですよ。
 例えば今週1位のNEWS。初動はGReeeeN作詞作曲からきた浮動票をほぼ差し引いたような形で26.3万枚→23.1万枚。大体20万枚くらいは常に売れるとジャニーズ側も見越しているように感じる数字ですね。過去にスキャンダルがあった中でこの数字を出せているわけですから、ジャニーズファンの団結力をあらためて感じます。スキャンダル渦中にあった「サヤエンドウ」さえ22.3万枚の累計売上ですから。こういったアイドルは曲云々というよりグッズみたいな一環でシングルを買っているように思います。だからこそ多種発売もするわけですし、ファンも複数枚買うわけです。ジャニーズ事務所は年に1回くらいかなり無茶苦茶な売り方をするわけですが、基本的にはファンの買える範囲で設定してますし、ライブパフォーマンスも好評なわけですからファンのことはちゃんと考えているように思います。またそうでないとトシ・マッチ以来28年もほぼ一社独占状態なんて続かないわけで…。
 そういう意味ではジャニーズだけでなくハロプロの℃-uteの6位も同様の傾向でしょうね。性別は違いますが。ジャニーズほどの規模ではないとは言え、ハロプロの人気もまだまだ捨てたものではなさそうです。特に℃-uteは前作より初動が上がっていて右肩上がり。この人たちも握手会などを開催したりして普通のCDの売り方はしてないと思いますが、地道にファンを増やそうとする姿勢は評価できるように思います。
 ついでに言うと9位の嵐は本来のシングルリリースの目的・役目を終えたので一気に落ちている、ということなのでしょうか。32.4万→2.4万枚の落ち方は酷いものがありますが、ジャニーズ事務所や本人、ファンからしたらそんなことは些細な問題なんだろうなとも思うわけです。
 2位のEXILEは今回も非常に地味な曲。サビのメロディーなんかまんま平井堅の「君の好きなとこ」と同じような感じで、作曲に関しては手を抜いてるんじゃないかとさえ思えるわけです。もっとも彼らの場合も曲云々より大事なのはライブパフォーマンス。少なくともCDではパフォーマー5人のダンスは見えないわけですから、彼らの音楽というかパフォーマンスを堪能するにはDVDがないと話にならないわけです。両A面ということで、初動は「Lovers Again」以来の10万枚越え、ベストアルバムに繋げる一環としても今回のリリースは成功したと言えるのではないでしょうか。
 3位はYUI。これまた色々なことを考えさせる結果。昨年の活動はコメント欄でも批判が多く、私もやや批判的に書いていましたが今回の曲を聴くと、昨年の活動こそが彼女の攻めの姿勢だったのではないか、とも思うようになったわけです。今回の曲は本来の彼女の路線であるアコースティック調であり、従来の彼女のファンにとっては非常に安心できる曲だとも思ったのですが個人的には守りに転じたようにも聴こえて、何か物足りなさも感じてしまったり。そういう意味では昨年の路線も再評価していいんじゃないかなとも思いました。4曲それぞれが全く違う個性を放っているのも高評価を与えられます。
 8位のドリカムは半分企画物みたいなものでして。これでもTOP10に入るというのが最近の傾向と言えるでしょうか。昔ならこういうのはほとんど上位に入らなかったように思いますが、時代も変わるものです。
 ロングセラーの路線に入った(既に入っている)のは青山テルマ、ジェロ、清水翔太。この3組はいずれも今年ブレイクしたニューカマーとして今後の扱いも大きくなっていくと思います。特にここ数年新たなアーティストの伸びが足りないようにも思えたので(昨年の紅白の初出場のメンツを見ればそれが顕著)、今年はこういったアーティストに更なる活躍を望みたい所です。そういう意味では、新たなアーティストを売り出すステップとしてシングルは捨てがたいものなのかもしれません。ただいずれその役目も配信にとって変わられそうな気もしないではないです。特に着うたより着うたフルの重要度が上がると…。
 今週10位に関しては省きました。理由はもう想像つくと思います。おかげで11位のチャットモンチーがTOP10入りできなかったわけですから。シングルの目的が違うとは言え、法外とも言える無茶苦茶な手段で本来頑張っている人たちがランクイン出来ないことは非常に残念でなりません。なんかあの後もメンバーを巻き込んで悪魔の握手会とか開いたみたいですが、もう最低ですね。この件に関してはこれ以上触れたくないので、コメント欄にも出来る限りこれに関する内容は書かないようにお願いします。


 とまあ色々と考えた結果、今週限りでシングルチャートのレビューを終了することにしました。アイドルは曲云々以前に売り方で批判されることが多く、演歌はジャンルだけで敬遠され、一定の地位を得たアーティストもどんどん売上が固定化していく…。これでは曲ではなく数字や売上だけを追った記事になりがちですし、私はそういった記事はあまり書きたくないと思ってますので、これを機会に今回で止めることにしました。
 またシングルチャートに関して言うと、売上だけに関して言えば他にもより充実したブログが多数あります。もともと前のブログ(2005年8月)からシングルチャートをレビューした理由が他にあまり取り扱ってるブログがなかったこと、火曜日に携帯のサイトを見てすぐに更新できるようにしたかったことがありますが昨年から速報性に関してはそれが出来ない状況になり、またこの2年半の間でより充実したブログやHPが増えてきたこともあって、最近はそのブログを参考にして記事を書いていた面も多かったので…。
 昨年8月の東方神起の売上急騰の頃にも止めようとは思いましたがその時は休止状態から復帰したことを理由に続けました。でも今回のAKB48の件、あるいは昨年のCDシングル市場規模がダウンロード市場の半分くらいまで落ち込んだこと、その他色々考慮した結果今回の結論に至りました。

 ただアルバムチャートは来週以降も従来通り続ける予定です。また新曲レビューについては今後週1回から週2回の更新に切り替えようと思ってます。シングルチャートをレビューしない分もう少し曲に向き合っていきたいとも思いましたので…。

 というわけでトップページ(このブログの一番上の記事)も更新しました。新たにアンケートも作りましたので、そちらの方も参照して頂きたいと思っています。
posted by K-Marine at 20:59| Comment(11) | TrackBack(3) | オリコンランキング(weekly) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いくらなんでも今までベスト10でずっとやってきたランキングの10位を省くのはどんな状況でもやってはいけないこと。

こういうことをするなら一切レビューする権利はないと思う。

今回の問題以上にこの扱いのほうが憤慨である。

やはりちゃんとベスト10としてかかないといけないと思う。
Posted by AAA at 2008年03月05日 21:30
 >AAAさん

 オリコンでのシングル売り上げのベストテン中止は
管理人さんの思慮を重ねた上での決断でしょう、
他にもオリコンシングルを取り上げた
HPはあるはずなので、そちらをアクセスして
意見を述べられたら良いと思います。

 C−uteの「LALALA 幸せの歌」は去年の
「紅白」でC−ute,ベリ工、モー娘。の
ハロプロオールスターズで歌われた歌
 暮れにはネット配信のみで流れていたそうですね
 C−uteの新曲に使われたのも一種の
「紅白効果」でしょうか?
 C−uteにはこの歌をきちんとした形で
今年の「紅白」で披露してほしいですね。
 実はこの歌、聞けば元気が出る歌で、
好きなのです。
 
Posted by 達 at 2008年03月05日 21:46
 俺はK-Marieさんの記事にとても共感しました。特に自分がチャットモンチーを応援しているファンが故に、今回のオリコンチャートを見た時にとても悲しかったですし、怒りすらも感じました。

 俺は今後も記事を楽しみにしてます!!もう1年ほど前から毎日のように見てますが、より楽しみに記事を待ってます。

 
 

 
Posted by よし at 2008年03月05日 23:04
今回は… なんか話す事がない。

アルバム ボアのトップは予想内ですし。

 シングルもトップはジャニ ほぼ予想内
ただ10位は予想外だった 販売中止かと思ってたし。 あんなに騒がせといて…
Posted by 歌好き at 2008年03月05日 23:17
K-Marineさんも言われていますが、邦楽の新鋭の人のアルバムが揃って意外に(と言ったら失礼ですが)粘っているのが結構目に付きました。
あと、9位と10位に兄妹が並んでるってのも面白いですね(笑)。

シングルとしてリリースされる曲はYouTubeのレビュー主体にする、という方針には賛成です。ページを見ながら試聴出来るのは、ページを見ている私どもにとっても何かと便利ですし、曲目が増えてくれれば尚更です。
Posted by aipo at 2008年03月06日 00:07
筆者さんの考え方に賛成です!
自分も音楽レビューのブログを書いていますが、
最近の人気投票的なランキングやドーピングの多さに呆れてます…。
ランキングを気にしないほうがその楽曲の素直な感想が書けると思います。
Posted by teru at 2008年03月06日 00:11
今週のアルバムチャート、洋楽が4枚、韓国人のBoA、ハワイ出身の伊藤、洋楽テイストのブリグリ、HIP HOPのm-flo、ビジュアル色が強いABCと多国籍感満載ですね。唯一いきものがかりだけが日本人色が強いです。

そう言えばサラ・ブライトマンは1991年の紅白に出てるんですね。いわゆる当時の海外アーティスト枠での出場で、この試みはあまり高い評価を受けてないと思いますが、2006年3月に横浜放送ライブラリーで見たときはびっくりしました。当時は私自身外国の女性オペラ歌手くらいの認識しか無かったので、出場していた記憶がありませんでした(ベンチャーズは記憶してましたが)。紅白に対する予備知識がほとんど無い人が、1991年のサラ・ブライトマンや1990年のシンディー・ローパーを見たら、きっと目を丸くする事でしょう。

シングルチャートのレビューの中止はまあ仕方ないでしょうかね。でも思ってたよりかなり早いですが・・・ただ暮れの年間シングルチャート(初動抜き)のレビューはして欲しいです。
Posted by dragon at 2008年03月06日 00:39
シングルレビュー中止ですか‥
複数商法や握手会などのドーピングがこうも多いと仕方ないような気もします。
新曲のレビューは週2回になるとのことで、楽しみにしています。
Posted by bata at 2008年03月06日 01:58
とうとう中止というところまで来てしまいましたか…
売り上げを分析するのも悪くは無いと思うのですが、売り上げ枚数がそのまま曲の質やファンの数を表しているわけではないという現状を考えると、正当な評価をするのは難しいのかもしれませんね。どうも音楽・歌手・ファンに敬意を払っていない人たちが一部にいるようで…
今後は余計なことを考える必要もなくなると思うので、今以上に曲そのものの良さをしっかりと伝えるブログであってください。
Posted by 昌俊 at 2008年03月06日 11:31
シングルチャートのレビュー中止は残念ですが、今のランキングならあまり意味がないですからね??仕方ないです。

ただ来週のチャートに個人的に注目していたニコニコ動画発のランティス組曲が入りそうなのでどのように評価されるのか少し読んで見たかった気もします。
素人がアニソンを歌ってネットで人気が出てCDデビューというのは新しい才能発掘の方法を提示したのかなとも思っているので。

これからはシングルに関してはダウンロード数のランキングにするというのは如何でしょう?
オマケがない分、素直に楽曲の人気で順位が表れる気もします??
Posted by マキュウ at 2008年03月07日 00:27
>AAAさん
 だからこそシングルチャートのレビューを今回で終わりにしたわけです。こうする以上はもうレビューをやる意味がないと判断したわけでして。

>達さん
 ℃-uteの紅白効果はどうなんでしょう?私はほとんどないように思うんですけどね。というかファン以外でそれを憶えてる人自体少なそうな気が…。

>よしさん
 ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

>歌好きさん
 上位は大方の予想通りでしたからね。

>aipoさん
 洋楽で兄妹同時ランクインは初めてのような気がします。まあ兄妹両方音楽活動しているという例自体少ないとは覆いますが。

>teruさん
 まあでもレビューする時はある程度売上などは念頭に置いて書こうとは思っています。ただアイドルだから曲を聴かないとか、そういうことはしないようにしたいとも思っています。

>dragonさん
 あの頃の紅白は世界に目を向けたコンセプトでしたね。まぁその分日本の音楽に関しては演歌以外おざなりもいいところでしたが(汗)。暮れの初動抜きに関してはやるつもりです。

>bataさん
 ドーピングというと聞こえが悪いと思いますし、会社側の事情も理解できるんですよね。だからこそチャートに意味がなくなったのかなと思っています。まあ40年も続けていたらこういう変化はある意味自然なことなのかもしれません…。

>昌俊さん
 売上枚数の性質は歌手、あるいは曲ごとに随分違いますからね。売れてないのに再評価される曲も山ほどありますし。そういう意味ではこれからも音楽・曲の良さを最大限に伝えていけたらと思っています。

>マキュウさん
 ダウンロード数も微妙なんですよ。特に着うたと着うたフルが同時にカウントされていると、明らかに目的が違うように思うので正しいヒットの評価は出来ないです。会社によっても取り扱ってる楽曲が違いますからね…。
 ニコニコ動画発のランティス組曲は私も気になりますね。それも曲ではなくどれくらい売れるかという点で。
Posted by K-Marine at 2008年03月07日 20:50
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