2008年05月13日

5月13日OA・NHK歌謡コンサートより新曲レビュー

 2週間番組が休みというわけで、レビューとしては3週間ぶりになります。新曲レビューという点では変わりないはずですが、ジャンルが違う以上やはりやりにくいものはありますね。

 ここ3週間演歌・歌謡曲で上位にランクインしている曲は以下の通りです。横の数字はオリコンシングルチャートの順位で、()の数字は演歌・歌謡曲に限定した順位です。とりあえず上位5曲にランクインした曲だけピックアップ。

ジェロ「海雪」 16(1)→8(1)→13(1)
水森かおり「輪島朝市」 21(2)→16(2)→21(2)
すぎもとまさと「吾亦紅」 35(5)→21(3)→24(3)
天童よしみ「幸せはすぐそこに…」 40(7)→33(4)→34(4)
氷川きよし「玄海船歌」 61(11)→47(6)→41(5)
藤本美貴「置き手紙」 29(4)→42(5)→43(6)
北山たけし「希望の詩」 28(3)→?(9)→69(17)

 3月11日OAの分をレビューした時と上位がほとんど変わってないんですよね。すぎもとさんなんかいつまで上位にいるんだという感じです。なんというか、案外演歌もJ-POPと同様に残る人が残って、落ちる人は落ちるということが北山たけしの曲の推移を見ればなんとなくわかるかと思います。
 ジェロは方々で話題になってますし、氷川・水森も例年通りですが今年は天童さんが例年よりヒットしています。今のところ既に7万枚売れていて10万枚突破はほぼ確実な情勢。年間チャートでも結構いい所に食い込みそうです。
 藤本美貴は話題性の割にはイマイチ売れてないかなという印象ですね。まあそんな簡単にヒットされても困りますが。モー娘に入ってからはわからなくなりましたが、デビュー当時のソロ活動の歌唱力は正直そんなになかったですからね。舞台主演と並行してリリースということらしいので、正直長山洋子みたいに演歌を本業にする気はそんなにないんでしょう。でも落ち方がハロプロの他の作品とは違って早々と落ちないのを見ると、それなりにはウケがあるのかなとも思います。

 さて、今回の歌謡コンサートは2週間休んだだけあって?2008年の演歌のヒットをほぼ網羅した内容になっています。1回レビューした曲が大半ですが、今日は演歌に興味を持っていない人でも新たに興味を持ってもらうために、全ステージをレビューしたいと思います。興味を持たないとしても、紅白歌合戦を見る時、あるいは出場歌手を予想する時に少しでも参考にしてもらえれば幸いです。

水森かおり「輪島朝市」
 故郷路線がヒットし始めたのが2002年の「東尋坊」、紅白初出場を果たしたのが2003年の「鳥取砂丘」。やってることが7年間全く変わってないんですよね。2001年にデビューした中島美嘉やBoAを思い浮かべてみましょう。7年って短いのか長いのかよくわからなくなると思います。
 相変わらず声に伸びがあって、曲にメリハリがあって聴きやすく歌いやすくわかりやすいとは思いますし、ステージを見てもそれは感じましたが、いい加減たまには違うことをやってもいい気がします。

香西かおり「風恋歌」
 読み方は「ふうれんか」です。つい最近まで「かぜこいうた」と思ってました。
 オリコンの順位推移や累積枚数を見ていると、この曲は大体2万枚くらいでまあそこそこのヒット。市場規模などを考えると、大体演歌は3万枚くらいがヒットの目安と考えてもらえば今の所は問題ないかと思います。10万枚も超えれば文句なしの大ヒットですね。2万枚がそこそこ、1万枚切ったら全然ヒットしてないと考えてもらえばいいと思います。ちなみに紅白に出演する歌手で考えると、紅組はおおよそ2万枚以上売れている歌手が多いですが、白組は1万枚に満たない方々が何人もいらっしゃいます。氷川きよしが目立ってるのでそう感じないかもしれませんが、実は女性歌手の方が売れている人は多かったりするんですよ。
 この曲は演歌を普段聴かない人にはややとっつきにくい曲かもしれませんね。ド演歌ではなくどちらかというと歌謡曲調なんですが。よく聴くと彼女の声はかなり個性というか癖がありますからね。ヒットしていた1990年代前半はそんなに演歌を聴いてなかったので、あまりそうとは感じなかったのですが。そういう意味では玄人にはお薦めの曲と言えるのかもしれません。

石原詢子「なごり雨」
 前回出演時と同様、傘を持って歌ってます。もうちょっと売れてもいいんじゃないかなと思ったのですが、あまり売れませんでした(最高位35位)。
 随分前から歌謡コンサートは常連だったりするんですけどね。

山本譲二「泣いたらいいさ」
 この人といえば何と言っても1981年に大ヒットした「みちのくひとり旅」のような、気持ちを前面に出した歌唱だと思うのですが、最近、というか2000年辺りからこういった弦哲也作曲の落ち着いた曲の方が多かったりします。サビがあまり目立たないのでカラオケで歌うには少し辛いかも。のど自慢ではなかなか点が出にくいと思います。
 ちなみにのど自慢では盛り上がりのある曲の方が鐘が鳴りやすいです。そういう意味では「兄弟船」なんかはうってつけ。

氷川きよし「玄海船歌」
 本格演歌とは言われてますが、実際の所は手の振りがあったりするので案外演歌を聴かない人でも軽い気持ちで聴ける曲だと思います。「白雲の城」「一剣」ほど本格的ではありませんし、「きよしのズンドコ節」ほど崩れて(?)はいませんのでこれくらいが丁度いいのではないかと。
 あとファンの人はもう少しおとなしくしてください。見てる方はイライラします。どう考えてもジャニーズのファンよりタチが悪い。宗教じゃないんだから。

清水博正「雨恋々」
 レコード大賞など、賞レースで最優秀新人賞を獲るとしたら、私はジェロよりもこの人の方が獲る可能性高いと思いますね。デビュー曲にして3万枚ヒットしてますし、今後もまだ売れそうです。現役高校生ですけど、トークの内容を聞く限り、実に好青年じゃないですか。こういう人はやっぱり自然に応援したくなるというものです。
 そしてなんといっても17歳とは思えないこの歌唱力。多分同年代の99%の人が歌いこなせない曲だと思います。盲目という部分で話題になっている面もあるかとは感じますが、それとは別にして類稀なるセンスを持っている人だと強く思います。今後の演歌界を担う存在になるのは間違いないでしょうね。

ジェロ「海雪」
 PVで見せたダンスまで披露、そして歌謡コンサートではおそらく異例だと思えるフルコーラス。見事でした。そして日本人以上に日本を愛するその姿には少し涙が出てきそうになりました。
 いや、本当に歌もうまいし、また秋元康もいい詞を書きましたよ。彼に関しては色々と功罪が非常に大きな人だと思いますが、この曲に関しては素晴らしい仕事をしていると思います。
 紅白出場が目標ということですが、どう考えても出場確実だと思うので、今のうちに新たな目標を作ってもいいんじゃないかなと思います。個人的には、日本の演歌の良さを世界に伝えられる歌手になってほしいですね。

香田 晋「艶歌師」
 ほとんどの人がヘキサゴンで鉢巻巻いて大ボケをかましている姿、あるいは唐揚げのCMで歌ってる姿ばかり思い浮かべるかもしれませんが、デビュー20周年を飾るこの曲は和服姿で歌うド演歌です。作詞:阿久悠、作曲:三木たかしということはいわば阿久さんの生前未発表曲なのかそれとも誰かがアルバムで歌ってた掘り出し物なんでしょうか。
 そして番組始まって以来?の白黒画像、毛筆書体の歌詞演出。この番組を見ている年齢層を考えると、歌い終わった後に小田切アナが「故障ではありません」説明を加えるのも当然でしょうか。
 しかし男性演歌でも、最近こういった演歌らしい演歌を聴くことが非常に少なくなった気が。なんとなく大半がカラオケで歌えることを想定して作っているような気がするので、こういう「まさに聴かせるための曲」をもっと作ってほしいなあと個人的には感じます。

岡ゆう子「しぐれ花」
 それなりにヒットはしてるんですよね。60位〜70位くらいに結構長いことランクインしていたような。
 顔と歌い方と曲がなんとなく伍代夏子に似ています。声は全然違うんですが。
 しかし客席で歌う演出はまさに演歌そのものだと思います。J-POPでも『Music Lovers』なんかライブ仕立てで客と一緒に盛り上がってハイタッチしている光景とかあるんですけどね。というかJ-POPだったらそもそも椅子に座って聴かないですね。失礼しました。

秋元順子「愛のままで…」
 最初歌謡コンサートに出た時は多分売れないだろうなと書いたのですが、これがヒットしているんですよ。累積枚数はヒットの基準となる3万枚突破間近。
 あらためて聴くと、高橋真梨子と歌い方・声がそっくりな気がするんですね(さすがに高橋さんは中高生でもわかりますよね?)。演歌というより大人向けのポップスと言いますか、繁華街のスナックでよく流れてそうな曲かなという印象です。40代以上の女性に大変ウケが良さそうな曲かなと思います。

堀内孝雄「置き手紙」
 どうせなら藤本ミキティ出せばいいものを、というか多分NHKもそのつもりだったんでしょうけど舞台をやってる以上スケジュールの調整が出来なかったんでしょうか。それで同じ曲をリリースしたこの人が出演するという、そういう運びになった可能性が高そうです。ちなみに作曲は今をときめく?杉本眞人。よく考えれば堀内さんが歌う必然性ってないような…(基本この人は自分で作曲します)。
 ただ曲はすごくいい曲です。堀内さんが言葉を大事に歌っていると言いますか、凄く感情をこめて歌ってます。ここ数年の彼の曲より数段レベルは上なんじゃないでしょうか。ただ藤本ミキティがこの曲を歌いこなせてるかと言われると、かなり怪しいと思ったのもまた事実。正直演歌を歌わせるなら彼女より松浦亜弥の方がいいんじゃないかと私は思います。
posted by K-Marine at 21:38| Comment(10) | TrackBack(0) | NHK歌謡コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
岡ゆう子さんのHPは↓です。
http://www.pinemusic.co.jp/

 他に演歌ファン向けのブログを発見しましたので
紹介します。↓

 http://star.ap.teacup.com/applet/hiyan/20080512/archive

 山本譲二さんの「泣いたらいいさ」は
「伊達春樹」の芸名でのデビュー曲
「夜霧のあなた」を思い出します。

 ミキティの歌謡曲転向に管理人さんは
快く思っておられないようですが、
私は賛成です。そもそも
彼女をモー娘。に入れたことが
「大間違い」です。

Posted by 達 at 2008年05月13日 22:12
ミキティはこのままこの路線に行くんでしょうかね。GAMとしての活動はどうなるのでしょう。
Posted by ミツ at 2008年05月14日 01:00
「歌コン」の後の「THE M」で松浦亜弥がジェロとのデュエットで「もしかしてPart2」を歌ってました(途中からオリジンの小林幸子と3人で歌う形になってました)。
松浦亜弥が歌った歌謡曲といえばやはり「草原の人」が思い浮かびます。
美空ひばりが書き残した詞につんく♂が曲を付けた物でこの曲で「歌コン」にも出てました。
あと「思メロ」のリクエスト募集も始まりましたね。
http://www.nhk.or.jp/omoide
懐メロとはいえ今年を象徴する言われも必要になると思いますのでどんな選曲が行われるのか気になる所です。
Posted by pinjiro at 2008年05月14日 01:40
藤本さんが4月に主演した舞台はミュージカルじゃない気がしますが…。
自分は実際見たわけではないですが。

それと藤本さんは新曲発売記念イベントが追加されたりと、そこで「置き手紙」のCDをファンに買わせてるみたいです。(CDを買えば、藤本さんと握手ができるという特典付きw)
Posted by 慶太 at 2008年05月14日 16:19
>達さん
 情報ありがとうございます。個人的にはJ-POPを聴く人に演歌を聴いて欲しいという思いは強いですが、逆に演歌しか聴かない人もJ-POPを聴いてほしいという思いは強いです。達さん的にはJ-POPや演歌を聴く人にこそアニメソングを聴いてほしいと思っているのかもしれませんが…。
 五木ひろしの前が松山まさるというのは知ってるのですが、山本譲二も前の芸名でレコード出してたんですね…。「みちのくひとり旅」まで苦労していたことは知っていたのですが。相変わらず勉強になります。

>ミツさん
 GAMは自然消滅じゃないんですかね?わかりませんが。

>pinjiroさん
 『The M』、いつも忘れてしまうんですよね。まあ初回のゲストが郷ひろみ、ゴスペラーズ、DJ OZMAという時点でもういいかなとは思ってるのですが(案の定視聴率も良くないみたいですし)。
 今年は40代以上だけでなく、R35世代にも配慮した選曲にしてほしいですが、きりのいい回でもあるので(第40回)黎明期にあったような戦中〜戦後の曲も聴きたいですね。最近70年代の曲がちょっと多過ぎるので、団塊の世代には今回そんなに配慮しない方がいいと思います。配慮される機会の方が圧倒的に多いと感じますからね。

>慶太さん
 ミュージカルを舞台に書き換えときました。どうも『舞台=ミュージカル』の図式が私の中で勝手に作られていたみたいです。失礼しました。
 キャンペーンでCDを売って握手ができる特典は他の演歌歌手でもよくあるように思うのですが。ただ彼女の出自が出自なだけに、そういう意味では他の人より有利になるでしょうね。
 
Posted by K-Marine at 2008年05月14日 20:28
 「松山まさる」は五木ひろしさんの
最初の芸名で、コロムビアにいた時の
芸名でレコード会社を昭和42年にポリドールに
移籍した時は「一条英一」、44年にミノルフォンに
移籍した時は「三谷謙」でした。
 山本譲二さんの最初の芸名「伊達春樹」は
洋画「ダーティー・ハリー」にあやかってつけられました。
 他にも違う芸名で歌っていた方は演歌でもポップスでもたくさんいらっしゃいますが、そのことはその歌手が話題になれば書きます。
Posted by 達 at 2008年05月14日 20:43
>達さん
 ありがとうございます。一条英一は知ってましたが三谷謙は忘れていました。個人的には井上陽水さんの「アンドレ・カンドレ」(だったかな?)という芸名が印象深いですw
 というかいつもブログの方も楽しく拝見させて頂いているのですが演歌・歌謡曲だけでなくアニソン・声優系にもかなり精通されているようで、J-POPの情報も確実に人並み以上にあるように感じます。これだけ知っている人は日本でもほとんどいないんじゃないかと思うのですが…w
Posted by K-Marine at 2008年05月14日 21:02
 恐れ多いです。Jポップに関しては管理人さんや
他の方には及びません。
 このブログを読んで少し、覚えたかなという
程度ですね。
 感性は衰えないようにしたいという気持ちが
あって、こちらをアクセスしている所も
ありますね。
 最近の私のブログは音楽からかけ離れた内容ばかりですが(笑
Posted by 達 at 2008年05月14日 22:51
アイドルから転向して成功したのは、竹内まりやさんと長山洋子さんなどが、いますが、藤本美貴さんは、どちらの路線がいいですか?。
Posted by 歌屋桜 at 2008年05月16日 09:53
>達さん
 ありがとうございます。これからもブログの方も頑張ってください。

>歌屋桜さん
 ミキティに作詞作曲の才能があるとは思えないので、どちらを選ぶとしたら長山洋子でしょうね。
Posted by K-Marine at 2008年05月16日 22:35
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/96609473
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック