1.キミがくれたもの
今年ソロデビュー25周年を迎えた工藤静香の4年ぶりの新作はなんと絢香が楽曲提供。アニメ『FAIRYTAIL』のタイアップまでついてかなり力入ってます(ちなみにアニメタイアップはドラゴンボールGTの「Blue Velvet」以来15年ぶりなんだとか)。楽曲は打ち込みの音をメインにピアノやストリングスの音が色を添えるバラード。絢香っぽい楽曲をそのまま工藤静香が歌っているという印象もあります。全体的にはやや上ずり気味な感じもしますがかなり綺麗な歌声で歌っていて、おだやかな楽曲だけあって時折見せる激しい声で歌う場面がないのは個人的にちょっと物足りなかったりしますが節目にふさわしい楽曲には十二分に仕上がってるように思います。
2.ガラスの花
本人作詞曲。こちらは打ち込み音なしで完全にピアノとストリングスがメイン。表題曲も含めて、なんとなくジブリの映画あたりで流れていても違和感のない内容。ちょっと崇高な雰囲気もあるでしょうか。
3.バロックバール
上2曲とは全く違うバンド演奏メインのロックナンバー。工藤静香の真骨頂はバラードよりもこっち路線(「Blue Rose」「メタモルフォーゼ」辺りが該当)だと個人的には思っているので、こういう曲が今の年齢になってもあらためて新しく収録されていることがとても嬉しかったりします。作詞:松井五郎というのも実に目慣れた感じで高ポイント。ただ迫力はどうしても昔と比べて落ちてはいますね。まあブランクもあるので仕方ないことですが。
(総評)
工藤静香のシングルをレンタルしたのはそれこそ個人的には「きらら/in the sky」以来14年ぶりじゃないかなぁとも感じましたが、作品としての質は予想以上に良かったと思いました。子育ても多少は落ち着く時期に入ってると思うので、今後はまた音楽活動も精力的にこなしていくことになるのかもしれませんね。もっともこの人の場合画家としての活動も著名なので、どっちの方に力点を置くかという面もありますが。