2014年12月20日

大森靖子『洗脳』

洗脳 (CD+DVD) (TypeA) - 大森靖子
洗脳 (CD+DVD) (TypeA) - 大森靖子

洗脳 (CD+DVD) (TypeB) - 大森靖子
洗脳 (CD+DVD) (TypeB) - 大森靖子

洗脳 - 大森靖子
洗脳 - 大森靖子

(楽曲レビュー)
1.絶対絶望絶好調
 PVも作られているリードナンバー。3人のオカッパ姿の大森靖子がライブ同様に動き回る内容。楽曲もタイトル通りの早口の譜割りで勢いよく押しているナンバーですね。さすがにメジャーデビューしただけあって、以前よりは聴いていて明るさ・キャッチーさも感じます。歌詞で”ハム速”が出てくる曲はおそらく史上初だとも思いますが。

2.イミテーションガール
 打ち込みをメインに構成している楽曲。歌詞はおそらく、何と言いますかまあ自宅におけるイミテーションなガールを前にした男性がやることを表しているといいますか。こういう時代だからこそという印象もあります。

3.きゅるきゅる
 メジャー1stシングル。こうあらためて聴くと弾けている部分がシングル曲らしいなぁと感じますね。歌詞は明らかなる大森靖子ワールドなんですが。

4.ノスタルジックJ-pop
 インディーズ時代なら弾き語りで録音してたかもしれないと思わせる、聴かせるナンバー。さりげなく平凡なよくあるJ-POPに皮肉を入れたような歌詞、あえて楽曲を切ないテイストにすることで余計にそれが強調されているかのような。

5.ナナちゃんの再生講座
 ナナちゃんとは大森靖子と常に一緒にいるクマのぬいぐるみのことです。かわいい擬音が並ぶAメロと”しね”がメインのBメロのギャップが聴きどころ。見事な堕天使っぷりを発揮してます。

6.子供じゃないもん17
 若干メンヘラ気味のセブンティーンな女の子の物語。間にあるセリフが完璧な出来。編曲はメルヘンな雰囲気。

7.呪いは水色
 弾き語りをメインとした聴かせるナンバー。”生きる”ことをテーマにした、フツーに良い曲。

8.ロックンロールパラダイス
 ”ライブハウス武道館”で歌っている体で録音されたナンバー。ポップでキュートなロックンロールパラダイス、といった趣の曲ですね。

9.私は面白い絶対面白いたぶん
 シングル「きゅるきゅる」カップリング曲。早口でまくしたてるAメロ、ラストのキラキラした雰囲気とキャッチーなサビとの落差がかなりあってクセになるナンバー。ラストのセリフが何ともシュール。

10.きすみぃきるみぃ
 ダーリンへの愛が溢れすぎているような歌詞が聴かせるナンバー。彼女の歌い方も含めて、男からすると怖い気持ちにもさせるナンバーです。

11.焼肉デート
 焼肉デートからこういう歌詞・楽曲が出てくるとしたらやはり彼女は紛れも無い天才だと思います。これはちょっと常人には想像できない思考回路ですね。曲自体はそこまで際立ってるわけでもないんですが。

12.デートはやめよう
 完全弾き語りナンバー。端的に言うとデートはやめてエロイことをしようという歌。

13.おまけ〜スーパーフリーポップ〜
 6分余りにわたる大作。前半は「おまけ」と「おまえ」の歌詞に象徴されるかわいいナンバー。後半は完全に叫びと演奏だけで構成される内容。これがライブでどう表現されるかということを想像したらすごくワクワクします。


(総評)
 DVDの特典映像は「絶対絶望絶好調」「ノスタルジックJ-pop」のPVとメジャーデビュードキュメンタリー映像が収録されてます。4月の恵比寿LIQUIDROOMでのメジャーデビュー発表から10月のライブまでの様子やMC、それ以外での喋りなど色々記録されています。彼女の思うところがギュッと凝縮されている内容でもあるので、是非初回限定盤を購入して見ることをオススメしたいですね。今まで見たドキュメンタリー映像の中でも屈指の濃さだったように思いました。

 さてアルバムの方は前作『絶対少女』以来1年ぶりになりましたが、メジャーデビューを経て単純に使う音の種類が増えたなぁとまず思いました。1曲を除いてバンド系の音、あるいは打ち込みなど音に関してはすごく広がりを持った作品になったように感じます。これに関しては単純に進化と言い切って良さそうな気がしますね。

 彼女の楽曲の肝になっているのは歌詞なんですが、今作に関してはどうなんでしょう。基本的にありのままに全く飾らない、剥き出しの表現をライブでも歌詞でも見せているというのが彼女に対する印象ですがそれは今作でも非常によく出ていると思います。ただこの人くらいの強烈な個性になるともう曲ごとではなくアーティストイメージをそのまま楽しんだ方がいいような気もするんですよね。何と言いますかこの人も歌詞を上回る表現を批評・レビューで書くのは非常に難しいタイプの人であるように感じます。

 あとは歌詞カードですね。今回曲ごとに落書きに近いようにも思える挿絵が随所に散りばめられています。表面的に見るとグロッキーにも感じますがそこには歌詞同様に深い意味が含まれている…と勝手に想像するにはピッタリの内容で彼女らしさをさらに表現しています。そういう意味ではやはり配信よりもCDで味わって欲しいという気持ちもありますね。

 まあまとめると彼女はやっぱりライブで楽しむのが圧倒的に良いということでしょうか。もっとも大体のアーティストはライブが一番楽しめるわけですが彼女は特にその属性が強いように思います。DVDのドキュメンタリー映像を見ても、あるいは実際生で見たステージを振り返ってもそのパフォーマンスは別次元という感想でした。来年のツアーも主要都市はライブハウスだったり首都圏は中野サンプラザなんですが地方では調べてみるととんでもない所で開催されている所もあるようです。というわけで来年の楽しみがまた一つ生まれそうですね。突飛なことをやってるようにも見えますが、実のところ今回のDVDやブログ・インタビューを見ても彼女の考え方は共感できる部分がかなり多いです。来年の彼女の活動も非常に楽しみにしたいです。









posted by Kersee at 22:51| Comment(0) | アルバムレビュー(女性J-POP) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。