2014年06月09日

東京女子流『Killing Me Softly』

Killing Me Softly (CD+Blu-ray) (Type-A) - 東京女子流
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Killing Me Softly  (CD+DVD) (Type-B) - 東京女子流
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Killing Me Softly (Type-C) (初回生産限定盤) - 東京女子流
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(楽曲レビュー)
1.Intro
 松井寛作曲のオープニング・イントロ。

2.Killing Me Softly
 東京女子流にはそれぞれ曲番号が設けられていて、例えばデビュー曲の「キラリ☆」はTGS01と名付けられているのですがこの曲はそれより前に作られたナンバーらしく、命名もTGS00になっているようです。つまり言うと5年前には既に作られた楽曲というわけですが、なるほど確かに歌詞は当時中学生だった頃に歌っても歌い手としてはピンと来にくい部分が大きそうな印象ありますね。歌詞だけでなく楽曲も「”静”の中にある燃え盛るもの」「心の底からほとばしるような恋情」をひしひしと感じさせるような内容で、聴いていて本当にハッとさせるナンバーです。アイドルソングらしさの一欠片も存在しないような雰囲気は良い意味で東京女子流らしいとも感じさせるに十分過ぎるナンバー。聴けば聴くほどに味わい深い、まさに名曲と言えます。

3.pain
 イントロに1990年代ビーイングの香りを少し感じさせるこの曲も前曲と共通している雰囲気。アイドルアルバムで2曲続けてこういうシリアスな楽曲が最初に続く例は過去にもあまりないでしょうね。彼女たちのこれまでの3枚ともまた異なる雰囲気のような気がします。

4.運命
 昨年6月リリースのシングル曲。なんだかんだで作曲の林田健司は東京女子流の楽曲提供でもお馴染みだったりします。この曲もどちらかと言うと静かに激しく、まさに"Killing Me Softly"という雰囲気が似合う曲。シングルだとカップリングにあった「ワンダフルスマイル」(新井ひとみと松島湾子)の方が印象に残りましたがこのアルバムではかなり重要な意味を持つ作品になっているように思います。

5.Partition Love
 今年2月発売のシングルでBase Ball bearの小出祐介提供曲。大人っぽさに少女らしさが同居した、禁断の愛をテーマにしたナンバー。ベボベのどの曲よりも完成度の高い楽曲に思えるのは気のせいでしょうか。そして歌唱には5年経ったと思わせる表現力の成長もひしひしと感じさせます。名曲。

6.ちいさな奇跡
 昨年11月リリースのシングル「ROAD TO BUDOKAN 2013〜ちいさな奇跡〜」収録曲。シリアスなナンバーが4曲続いた後に聴くとガラリと雰囲気が変わるアップテンポなダンスナンバー。特にPVで比較するとその対比がより顕在化しています。このアルバムの中では屈指のアイドルソングらしい楽曲ではありますがある意味で言うと女子流っぽくないナンバーなのかもしれません。

7.恋愛エチュード
 昭和から平成の変わり目、つまり言うと1980年代のアイドルブームから女性ボーカリスト全盛期の境目っぽさを感じさせるようなビートの刻み方が耳に残る楽曲。したがって非常に明るく楽しい気分にさせるナンバー。

8.ずっと 忘れない。
 ”笑顔の別れ”を想像させるような、寂しくもポジティブな気分にさせてくれるような歌詞と歌声が印象に残る曲。

9.十字架
 5月にリリースされたシングル曲ですが、映画『学校の怪談−呪いの言霊−』で使われた編曲とはまた違うバージョン。こちらはいわゆる女子流っぽい音を使ったアレンジでホラーな雰囲気はあまりありません。でもスタイリッシュでカッコ良いダンスになるのはこちらの方になりそうな気もします。間奏のギターソロのメロディーも切なさ全開で素晴らしいですね。

10.Mine
 シングル「ROAD TO BUDOKAN 2013〜ちいさな奇跡〜」収録曲。切迫感のあるメロディーに速いBPM、そして思春期の少女ならではの感情表現。特に歌詞はMineというのが漠然とした人称代名詞だけでなく女子流自身の現状を指しているように思う部分もあって他の曲以上に強く耳に残りました。実質このアルバムのラストを飾るナンバーですがそれに相応しい名曲。

11.Outro
 松井寛が作ったインストにメンバーの吐息が加わったようなアウトロ。最後までこのアルバムの雰囲気は徹底しているという印象を与えさせるには十二分の終わり方。

12.Last Forever -Royal Mirrorball Mix-
 昨年9月リリースのシングル曲のRoyal Mirrorball Mix。この曲と次の曲は東京女子流でいう曲の通番、TGS○○の対象外なのでこういった形での収録になったものと思われます。

13.Get The Star -Royal Mirrorball Mix-
 同上。原曲よりも"Bang!"の音が相当に目立つアレンジ。

14.月の気まぐれ
 この曲も通番外。シングル「Partition Love」c/wで5人の主演映画『5つ数えれば君の夢』主題歌でTYPE-Bには収録されていないそうです(今回入手したのはTYPE-Aのみ)。この曲がもたらす幻想的な雰囲気は世界を平和にする、と書くとかなり大げさかもしれませんが聴く人を穏やかな気分にさせるナンバーであることは間違いないと思います。


(総評)
 いやぁこれは素晴らしいアルバムですね。文句なしの名盤だと思います。今作が4作目のアルバムになる東京女子流ですが、楽曲のクオリティは今までの中で一番高いのではないでしょうか。何と言っても「Killing Me Softly」、表題曲における今回のアルバムを牽引する力がものすごかったと思います。これが東京女子流のデビュー当時から存在していたメロディーというのが最大の驚きでした。前半の4曲は歌詞といい声の表現といいまさに今回のアルバムタイトルをキャッチフレーズにするにはピッタリですね。後半は若干明るい雰囲気にシフトしますがそれでも「十字架」「Mine」なんかは今回のアルバムの作風そのものの出来で、シングルを出す段階で今作の構想があったというべきなのでしょうか本当に練り込まれた内容に仕上げたという印象が非常に強いです。それとともに全体的に歌の表現力がすごく上がっていて、どの曲も決して簡単な内容とは言い難いのですが見事にモノにしているように感じました。そういう意味ではアイドルから本格的ダンスボーカルユニットへの脱皮を思わせるアルバムであったようにも感じます。どことなく大先輩のMAX辺りを彷彿させる歌声の部分もあったり、まあキャラクターは今の清純なイメージを崩さないで欲しいとも願いますが(笑)。

 よくよく考えれば通番外の曲とインストを除くと収録曲は9曲というのが若干物足りない部分もあるかもしれませんし、TYPE-AからTYPE-Cでボーナス・トラックの内容が違っていたりでその辺りだけ若干うーん…という印象もありますが、一アーティストの一アルバムとしては非常に高いクオリティを誇っていると思います。ボーナス・トラックや付属DVD・ブルーレイの内容を鑑みてどれを購入するのかを決めるのがお薦めでしょうか。本当のファンの人なら全種買うべきなのかもしれませんが…。






posted by Kersee at 21:00| Comment(0) | アルバムレビュー(アイドル) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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