2014年05月26日

黒木渚『標本箱』

標本箱 - 黒木渚
標本箱 - 黒木渚

(楽曲レビュー)
1.革命
 勇者を思わせるサビの歌詞が耳に残るカッコ良いナンバー。メロディーもうまく作られていて、このアルバムを牽引する楽曲としては十二分の内容に仕上がっています。

2.金魚姫
 ピアノの入れ方がなんとなくsupercellっぽいなぁと思いました。女性を金魚にみたてた歌詞が面白いです。

3.フラフープ
 ”フラフープ”という題目からこういう歌詞が出てくるのかぁ、と感心させる楽曲。テンポはスピーディーながらジャズの雰囲気も幾分あって、サウンド面でも面白味が多い楽曲だと思います。

4.あしながおじさん
 この曲はジャズの雰囲気がかなりありますね。そのサウンドにはEGO-WRAPPIN'っぽさも少し感じるでしょうか。これに関しては”上品なストーリーテーラー”という宣伝文句が瞬時に思いつきました。

5.はさみ
 まだバンド形態のアーティストだった昨年10月に発売されたシングル曲。女性ならではの愛をテーマにしたじっくり歌う大作バラード。

6.ウエット
 失恋の悲しみを激しく歌う、女性にしか作れないようなロックサウンド。一つ一つの言葉がこれだけ心臓の奥に突き刺さる楽曲は決して多くないと思います。

7.マトリョーシカ
 シングル「はさみ」のカップリング曲。この曲も激しいサウンドですが、それはパンクロック的なものではなく歌唱や歌詞の言葉、楽器の選び方から感じるものではないかと思います。

8.うすはりの少女
 ピアノと弦楽器、バンドサウンドメインのバラード。聖歌をイメージしつつも歌唱はあえてそれを崩しているようにも聴こえて、そこがこの曲のインパクトになっているように感じました。

9.窓
 この曲も歌詞が良いですね。”あたしが西日になれたなら”以降のサビの内容は特に秀逸。サウンドはベースが効いた落ち着いた内容。

10.テーマ
 今回のアルバムでは最もライブでの盛り上がりを意識したようなアップテンポナンバー。

11.あしかせ
 ラストはサウンドにも歌詞にも哀愁漂うバラード。終わり方も余韻なくアウトロなしで突然終わる感じなのが余計にその雰囲気を強調させています。


(総評)
 1stアルバムですが完成度は非常に高いですね。もう今の時点で黒木渚というアーティストイメージが完成されていると言っても過言ではない作品だと思いました。昨年のシングルの時点で感じていたことではありますが、本当に一つ一つの表現を大切にしているアーティストだと思います。歌詞のフレーズそのものが独特で表現力も豊かであり、黒木渚というアーティストの個性を作り出していますがどの曲もその歌詞がはっきりと聴こえるように歌っているように感じました。

 今回のアルバムはやはり一曲一曲じっくり聴くのがオススメになります。通しで聴くとやはり若干重いので余計にそう感じます。本当に一曲一曲作り込まれている作品なのでこのアルバムの世界観に浸るには何度も聴くことがより有効であることは間違いないでしょう。セールスは決して好結果と言えないようですが音楽好きの間だけに埋もれさせるには実に勿体ないアーティストです。是非レコード会社の人には更なるプロモーションをして頂きたいと切に願います。




posted by Kersee at 21:00| Comment(0) | アルバムレビュー(J-ROCK) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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