
ONENESS(初回生産限定盤)(DVD付) - miwa

ONENESS - miwa
(楽曲レビュー)
1.ONENESS
イントロ無しの歌い出しから彼女らしい芯の強さを感じさせるナンバー。愛らしいキャラクターの中にこういう強い部分が秘められているのはデビュー曲「don't cry anymore」以来の流れですが、当時より確実に編曲の幅は広がっていますね。特に電子音の締める割合がかなり上がっています。
2.Faith
紅白歌合戦でも歌われた、昨年2月リリースのシングル曲。いつ聴いてもものすごくカッコ良いです。
3.fighting-Φ-girls
今年1月リリースのシングル曲。ここまでの3曲は”戦っているmiwa”を感じさせる流れですね。シングルになっているこの2曲はメロディーも編曲も素晴らしくて、あらためて聴いてもまさに言うことなしです。
4.フィロソフィー
二連と三連で繰り返されるリズムがクセになるエレクトロナンバー。編曲は「ヒカリへ」以降の流れですが、これまでのmiwaの楽曲にはなかったタイプだと思いますね。新境地。
5.月食〜winter moon〜
シングル「希望の環(WA)」と両A面で収録されていた楽曲。月をテーマにしたラブ・ウィンター・ソング。
6.キットカナウ
シングル「Faith」のカップリング収録曲。すごく基本に忠実に作られた、前向きでポップなナンバー。したがって大変聴きやすい楽曲になっています。
7.君に出会えたなら
サンバの要素を取り入れた、これも明るい盛り上がり系ナンバー。昨年7月リリースのシングル表題曲。
8.ストレスフリー
アメリカンポップの要素を取り入れたような雰囲気、Aメロの作り方は「リトルガール」辺りを彷彿とさせます。遊び心も非常に多い、このアルバムの中ではかなり印象に残りやすい楽曲。ライブでも大盛り上がりになりそうです。
9.Faraway
2013年9月のシングル曲。ちなみに両A面だった「kiss you」は今回未収録。夜空が似合うような楽曲で、星型のサイリウムがあれば思わず振りたくなりますね。
10.恋の予感
ミディアムテンポのリズムと管楽器の音が耳に残る、聴かせるナンバー。良い曲ですがいかにもアルバム曲らしいなぁ、という印象もあり。
11.It's you!
6.同様、シングル「Faith」のカップリング収録曲。確かに発売時のシングルレビューでもアルバム未収録は勿体ないと書きましたが…。女の子らしい歌詞が特徴的な楽曲もmiwaには意外と多くないので、そういう意味ではインパクトのあるナンバーです。
12.360°
今年のドラえもん映画、『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』主題歌でお馴染みの楽曲。
13.super heroine
世界で一番上手い女性ギタリストと言っても過言ではない、Orianthiがゲストミュージシャンとして参加している作品。どうやら「Faith」のライトハンド奏法も彼女に影響されての模様。ちなみに個人的には5年前のサマソニ大阪でステージを拝見しましたが、まあ度肝抜かれました。でもその割に打ち込み系の音がガンガン流れていて、アウトロ以外でギターの見せ場が少なすぎるような。楽曲自体は決して悪くないんですが、この曲に限ってはバンドサウンド主体でいった方が絶対に良かった気がしてなりません。
14.希望の環 (WA)
ラストはパリの東北復興祭で歌われたシングル曲。前作『Delight』以来の活動を振り返ると、まあラストに持ってくるとしたらこの曲以外ありえないでしょうね。
(総評)
前作から2年ぶり、その間にリリースされたシングルは実に6作。というわけで非常に楽に聴けるアルバムです。半ベストといっても差し支えないでしょうか。シングル曲の質が軒並み高いので必然的にアルバムの出来も良くなる、という典型的な内容でした。アルバム初収録の曲もそこそこに遊び心があって色々挑戦している印象ですし、トップアーティストになったと言いつつも守りの姿勢はなかったです。安心して聴ける一枚ですね。ただデビュー当時の比較的シンプルな編曲とはかなり違っていて、良く言うとゴージャス、悪く言うと若干くどいという感もあります。そこは評価分かれる部分になりそうですが、非常に多くなった彼女のファン人口を考えるとベターな選択ではないでしょうか。