
トリセツ - 西野 カナ

トリセツ(初回生産限定盤)(DVD付) - 西野 カナ
(楽曲レビュー)
1.トリセツ
西野カナが描く歌詞の世界が凄まじいことは以前からなんですが、この曲は最高潮かもしれません。どちらかと言うとカップリングに多かった傾向がある歌詞を思い切って表題曲に持ってきたという印象があります。要は男に対する女性のあるあるを取扱説明書風にして言葉にしたような内容なんですが、ビックリするくらいにしっくりきて隙がありません。”会いたくて会いたくて震える”というフレーズが代名詞になったのはもう5年前になりますが、この曲は歌詞全体をもってキャッチフレーズにしてもいいかもしれません。”返品交換は受け付けませんご了承ください””永久保証の私だから”。よく考えると恐ろしく自己中心的で狂気を感じる部分もありますが、でもどこか心の底では共感できる絶妙のフレージング。多くある彼女が書いた歌詞の中でもトップクラスの完成度と言い切って良いのではないでしょうか。なお曲調は「Darling」「もしも運命の人がいるのなら」に共通する初期テイラー・スウィフト系のカントリー風。
2.A型のうた
A型あるあるをそのまま歌にしたような楽曲。ここまでストレートに発表してもいいものなんでしょうか。NEWSの「恋のABO」か、はたまた嘉門達夫の「血液型別ハンバーガーショップ」以来になるでしょうか。なお曲調はライブで盛り上がりそうなファンシー系。バンド演奏があれば紹介まで入りそうな感じです。
3.True Love
三拍子で奏でる、ちょっと悲しい恋の物語。切なく聴かせるバラードです。
(総評)
今回は本当に久々にガツンとくるような楽曲になりましたね。こういう楽曲が年に1つでもあるとシーンはとても面白くなります。もういい感じに中堅になりつつありますがまだまだ需要はありそうですね。