
ラブとピース! /夢題~遠くへ~ - いきものがかり
(楽曲レビュー)
1.ラブとピース!
ちょっと昨年辺りから、多くある過去のいきものがかりの名曲と比べて若干出来が落ちるかなという雰囲気もありましたがこの曲は久々に個人的な好みとしてストライクの楽曲になりますね。
弦楽器中心のイントロからして昭和の歌謡曲。聖恵ちゃんの歌のうまさを加味するとニューミュージック辺りに近い雰囲気でしょうか。例えば庄野真代辺りが歌ってもあまり違和感ありません。高音以上に平歌、特に低音〜中音域の安定っぷりに定評がある聖恵ちゃんの長所が最大限に活かされているメロディーに、30代に入ったからこそ出るちょっとした色気。キャバレーを模したPVもよく合ってます。すごくいきものがかりらしいと思いますが意外とシングルでこういった曲は過去になく、そういう意味では大変新鮮です。2010年代もいよいよ後半になりますが、その時期の代表曲として十二分に成立する内容ではないでしょうか。
2.夢題〜遠くへ〜
6分半にわたる大作バラード。10年近くやっているとどういう雰囲気なのかイントロを聴いただけでも分かります。丁寧に作られたメロディーと歌唱に長年の安定感を感じますね。新鮮さは特にないですが、やはりこういう曲になると外れになることはありません。歌詞を聴いて自らの人生に思いを馳せるという点では間違いなく感じ入るナンバーになると思います。ライブだとトリで歌われる可能性が高い曲になるでしょうか。
(総評)
この曲が発売された11月3日はいきものがかりの結成記念日、1999年なので今から16年前のこと。「SAKURA」でメジャーデビューしたのも2006年。気がつけばもうすっかりベテランです。古き良き歌謡曲のテイストを残した楽曲にNHKで多いタイアップなどで年代を問わない幅広さを持ついきものがかりにとって、この曲は久々に力が入っていると思わせる作品に仕上がっていますね。思えば「SAKURA」を歌う吉岡聖恵を見て大絶賛したのが9年前、その時のMステレビューは自分がまだブログを初めて数ヶ月しか経っていない時期。自分と同年代ということもあって、やっぱり個人的にいきものがかりは特別な存在。そんなことをあらためて感じさせる作品でした。