
「PROPOSE」初回限定盤 - 清 竜人25

「PROPOSE」通常盤 - 清 竜人25
(楽曲レビュー)
1.Will You Marry Me?
2014年11月リリースのデビューシングル。90's J-POPのセンスの良さをそのまま取り入れたような、ノリの良い男女デュエット。跳ねるようなリズムが聴いていてとても爽やかで、心地よいです。
2.Mr. PLAY BOY…
”YO! YO! スケベ!スケベ!”で始まる、文字通り前代未聞のスケべ連発な歌い出し。とんでもないインパクトを放っています。今年5月リリースの3rdシングル。清竜人のボーカルと夫人たちの掛け合いはミュージカルに近い領域で、全体にわたって必要なリズム感はかなりのもの。清竜人25と言えばまずはこの曲、というほどに強くお薦めしたい今年を代表する名曲。メチャクチャ完成度高いです。
3.A・B・Cじゃグッと来ない!!
今年2月リリースの2ndシングル。楽曲のまとまりという点では1.や2.よりこの曲の方が上でしょうか。これまた聴いていて思わず踊りたくなる、とても明るく楽しい魅力に満ち溢れた楽曲に仕上がっていますね。間奏の息継ぎポイントがまるで見えない早口ラップは特にお薦め、これだけで清竜人の歌手としての凄さが分かるというものです。
4.Call Me Baby
フェイドインから始まるオープニング。全体的にキーの高さが目立つ、少なくともシングル3曲と比べると若干落ち着いたテイスト。
5.ハードボイルドに愛してやるぜ
"Dead or Alive?"の夫人たちのコーラスに清竜人の超早口ラップが混じるオープニングとエンディングが痛烈。文字通りハードボイルドに、夫人たちが可愛さよりカッコ良さを見せた歌唱になっているところがポイント。このアルバムに収録されている曲はいずれも個性的ですが、この曲は特にインパクトが強いですね。そして歌うには相当な難易度を要します。メロディー、音程通り歌いこなすにはものすごいスキルが必要なのではないでしょうか。
6.プリ〜ズ…マイ…ダ〜リン
ピアノの連弾と弦楽器の音が彩りを添えるラブソング。1対1ではなく、あくまで1対6のラブソングであるのがポイント。編曲のテイストは小西康陽か小山田圭吾辺りを彷彿とさせる部分もあります。
7.ラブ ボクシング
1stシングルのカップリング。この曲も生でステージを見た時に、文字通りのボクシングの振り付けに目が釘づけになりました。”♪ボクシング・ラブ”というコーラスはちょっと懐かしい海外のヒット曲のようで、非常に馴染みやすい一曲でもあります。
8.どうしようもないよ…
”キミも””オレも”を何度も連発する夫人たちのパートが異彩を放つ曲。
9.天上天下唯我独尊
3rdシングルのカップリング曲。ガラの悪い楽曲かと思いきやさにあらず。どこか浮遊感を感じさせるナンバー。
10.逢いたいYO〜♪
この曲も編成と早口が入る構成以外は案外ノーマルなラブソング。それを個性的に聴かせている作品という印象です。
11.The Birthday Surprise
3rdシングルのカップリング曲。よくあるタイトルですが、その割には驚きというより冷静さが案外出ているような感じも。
12.やっぱりWifeがNo. 1♪
実質このアルバムのラストナンバー。賑やかな雰囲気は大団円という言葉がピッタリ。
13.誓いのワルツ
全編息もつかせぬアップテンポが続いた中でこの曲はキラキラしたワルツバラード。他の曲とは全く違うテイストに仕上がっています。愛の綺麗さ・美しさがすごく伝わっていますね。こういう曲がアルバムであと1つか2つあっても面白いんじゃないかとも思いましたが。
(総評)
シングル3曲で始まるオープニングは大変素晴らしいものでしたが、やっぱり出だしが神がかっていた分後半になるにつれて勢いが落ちるという印象はどうしてもありますね。とは言え全編にわたって清竜人の鬼才っぷりが非常に出ている作品であることは間違いなく。6人の夫人の歌声もなかなかに個性があり、違いもはっきりしていてすごく面白いです。ラップに代表される早口の分はなかなか真似できない内容で、ライブだと特に凄味がはっきりと分かる部分になりますね。今年を代表する作品ではあると思います。ただ楽曲のフォーマットは大きく変化がないので、クオリティ自体は凄いんですが若干飽きがきやすい作品でもあるような気がします。その点を次の作品でどう改善するかが今後のポイントであり、また楽しみな部分ですね。