いいじゃないか(初回限定名古屋盤) - チームしゃちほこ
ええじゃないか(初回限定名古屋盤) - チームしゃちほこ
(楽曲・いいじゃないか)
1.BASYAUMA ROCK
バンドサウンドが響き渡る、正統派ロックテイストのポップナンバー。ふた昔前だと森高千里が歌いそうなイメージもあります。このアルバムは2.を除いて浅野尚志が作詞・作曲していますがこの曲だけは箭内道彦の作詞。
2.JOINT
RIP SLYMEの名曲のカバー。本家と比べて一番大きく違うところは当然ボーカル、と言いたいところですがバンドサウンドメインの編曲も全く違います。そのせいか心なしかテンポが速く聴こえますね。とても勢いがあって、良いカバーに仕上がっております。
3.NIGI2 WONDERLAND
寿司屋をテーマにしたヒップホップソング。にぎにぎにぎにぎ。
4.ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ
青春ロック。ももクロでいうところの「走れ!」みたいな位置づけのナンバー。
5.夢の途中
「Butterfly」(木村カエラ)のようなイントロから始まるバラード。歌詞はこの曲も先輩・ももクロを擬えたような内容。こういうアイドル曲も本当に多くなったなぁ、とあらためて感じる楽曲でもあります。
(楽曲・ええじゃないか)
1.J.A.N.A.I.C.A.
総打ち込みの、ユーロビート色も入ったタイトルナンバー。何があってもええじゃないか、というのが大筋の内容。らっせーらーとかちゃ〜とか微妙に古いギャグも満載。途中の叫びは「ミニモニ。テレフォン!リンリンリン」の要素も入っているような。でもラスト近辺の叫びはええじゃないかで済ませていい内容なのかどうか。こういうツッコミ要素が多い楽曲、私は大好きです。なお作詞はSEAMO、作曲はtofubeats。何げに大物コンビ。
2.ラリラリホー
盆踊りとハワイアンにラップとパンクを混ぜるという、タイトル通りに混沌とした内容の楽曲。色々無茶をしております。
3.Shanga Lang
英国のダンスユニット・Basement Jaxxのフィリックス・バクストン提供曲。その割に音は妙に東洋成分が高め。脱力系、というのはしゃちほこによく合っていると思うので良いのですが。
4.無重力で〜と
イントロからE.T.のオマージュ。なんだか未来のラブソングを先取りしているという趣です。楽曲から感じる無重力度は私立恵比寿中学の「未確認中学生X」と比べてもかなり上。特に秋本帆華の声が良い味出してます。
5.ノッてけめんそーれ
きいやま商店の楽曲提供。名古屋称賛のスカソングと思いきや、後半は沖縄称賛。名古屋〜沖縄の定期便の機内音楽で流しても良さそうな内容です。指笛や三線は分かるのですがブブゼラを使うのはなかなかのセンス。でもきいやま商店メンバーと思われる男の声は必要なんでしょうか。
(総評)
『いいじゃないか』はこれまでのチームしゃちほこを手がけていた浅野尚志プロデュースのもと、生音バンド曲を中心にした腰を据えた内容のアルバム。『ええじゃないか』は外部から積極的に取り入れたカオス度の高い雑多なアルバム。2枚で大きく作風が変わっています。どちらも甲乙つけがたい出来でなかなかの内容だと思います。ファンの人にとっては『いいじゃないか』の方が評価は高いようです。確かに『ええじゃないか』は実験的な要素の方が強いですね。アルバムとしてどちらが面白いかと言われると私は後者だと思います。ただライブで化ける可能性が高いのはおそらく前者の収録曲だとも感じます。
今年のしゃちほこはシングルに関して言うと「天才バカボン」のみであとはこの2枚のミニアルバム。個人的にミニアルバムはシングルと比べるとファン以外の一般層には普及しにくいアイテムだと思うので、その点では少し微妙な印象もあります。効率はシングルよりいいのだろうとも感じますが…。既にそれなりの地位を築いている印象もありますが、まだまだもっと伸びてほしいですね。何と言っても彼女たちはまだ”夢の途中”なわけですから。