2016年04月01日

Billboard JAPAN発新曲レビュー・2016年4月4日付

1位 乃木坂46「ハルジオンが咲く頃」

 ビルボードは細かい数値がデータとして存在しないので、2位との差がどれくらいあるのか不明瞭ではありますがおそらく今週はブッチギリだったと思います。オリコンの初動枚数は約74万枚、過去最高の数値を記録しました。TYPE-A〜Dと通常盤の5種発売、一応前作もA〜Cと通常盤・アニメ盤なので5種発売でした。今年でデビュー5年目、いよいよこれからが絶頂期に入る形になるでしょうか。結成時の人気メンバーがまだまだ10代後半〜20代前半で活躍しているところが非常に強いです。楽曲については3月7日付で20位に初登場している際に書いているのでここでは省略します。

3位 東京パフォーマンスドール「逆光×礼賛」

 セールス要素2位でオリコンでも同じく週間2位。他の要素は上位に入っていないので、完全にCDセールスで上位にランクインした形と言えそうです。楽曲は今回作詞:井上秋緒、作曲:浅倉大介という王道コンビ。BPM速めの迫力あるEDMサウンドは、編曲以上にメロディーラインから彼らしさを感じさせる作品です。そういえば第一期のTPDが活動していた時期はaccess全盛期でしたね。メンバーも全体的にしっかりした声の人が揃っているような。TIFなどで見られる機会はここまでなかったので、今年辺りあらためて見たいと思っているところではありますが。

8位 GEM「Fine!〜fly for the future〜」

 こちらもまだ個人的にまだ見る機会に恵まれていないアイドル。セールス要素5位・オリコン3位。今作がメジャーデビュー5作目、オリコンはそうですがおそらくビルボードも過去最高位なのではないかと思います。
 EDM全開のサウンドは流石エイベックスという具合で、どちらかと言うとアイドルソングというよりLDH寄りな内容。E-girlsが歌っても違和感ないと言いますか、むしろそっちの方がしっくりくるというくらいでしょうか。カッコ良いダンスで魅せるのは双方共通しているようです。彼女たちも最終的にはアーティスト路線を指向する形になるでしょうか。エイベックス系だとフェアリーズや東京女子流が現在アイドルというよりアーティスト、という路線になってはいますが…。

17位 LinQ「Supreme」

 九州のアイドルといえばこのグループ、というくらいの存在感ですが意外と順位は低め。オリコン6位、セールス要素11位。Twitter反響度はGEMやTPDよりもずっと上ですが、ラジオオンエアでランク外というのが地味に響いてます。リリースイベントを少し減らしているという話もあるようですが、やはり影響はあるのでしょうか。なお昨年まではワーナーミュージック所属でしたが、今作から再びインディーズという形のリリースになったそうです。結成6年目、大人数グループとしてはむしろこれからという段階ではないかとも思いますが…。
 楽曲は打ち込みサウンドで繰り広げられる陽気なダンスサウンド。思いっきり福岡で撮影しているということがよく分かるPVに好感が持てます。

20位 クリープハイプ「破花」

 セールス要素33位ですがラジオオンエアは7位、やはりこの系統は実際の音源売上より順位は高くなる傾向にあります。早口でまくし立てるような歌唱がロックらしさをあらためて感じさせる楽曲ですね。

22位 Crystal Kay「サクラ」

 こちらもセールス要素35位ですが、ラジオオンエア6位が順位を押し上げる形に。今作はタイトルが示す通りの、春を感じさせるバラード。こういう爽やかな楽曲を彼女の曲で聴くのはかなり久々のような気がします。デビューが1999年なのでもう大ベテラン、ただ当時13歳なので年齢は今年2月に30歳になったばかり。したがって年齢上の貫禄はやっぱり感じますね。

25位 ケツメイシ「友よ〜この先もずっと…」

 今年の映画クレヨンしんちゃんの主題歌はこの曲のようです。4月20日CDパッケージ発売ですが先行配信で初登場。Youtubeで公開されているPVはクレヨンしんちゃんと女性ダンサー2人の振付教授ビデオ。8頭身のクレヨンしんちゃんがなんかちょっとシュールです。楽曲はもうこのタイアップ伝統とも言える質の高い名曲。ケツメイシは3月に発売されたばかりの「さらば涙」も非常に素晴らしい楽曲でした。今年は10代〜20代の新しいファンも一気に増えそうな当たり年になりそうです。

26位 Apink「Brand New Days」

 韓国の女性アイドルグループ5枚目のシングル。サビの振付は動画の説明文には”妖精ダンス”とあります。キャッチーでかわいらしい楽曲ですね。このジャンルで緑の色が印象に残るPVはとても珍しいような気もします。

33位 La PomPon「運命のルーレット廻して」

 ZARDが1998年に発表した名曲のカバー。コナンタイアップというのもカバー元と共通しています。そう考えるとコナンの歴史も長いですね。ちなみにLa PomPonはビーイング所属のアイドル、前作も小松未歩の「謎」カバーで同じくコナンタイアップでした。アイドルがカバーするとこんな感じになるのか…というのが素直な印象でしょうか。オリジナルと両A面ですが、カバーのこちらの方がどうしても前面に出るのは、仕方がない話ではありますがやはり若干辛いところでもあります。

36位 山内惠介「流転の波止場」

 アイドル以上に演歌はビルボードチャートにおいて不利なようで。オリコンでは週間5位だったのですが、こちらのセールス要素ではTOP20にも入っていませんでした。購買層を考えると配信での売上はほとんどなく、むしろカセットテープの方が多そうな印象もありますが。ラジオオンエアもAMはともかく、FMで流れることはまずないですからねぇ。楽曲は最近の演歌よりもはるかに昭和を感じさせる歌謡曲。1950年代〜1960年代辺り、オリジナルが岡晴夫や藤島桓夫と言われてもついそう思ってしまいそうな雰囲気があります(60代以上でないとまず分からない例えですが…)。これで意味もなく歌詞に”マドロス”という単語が入っていれば完璧だったのですが。
 
41位 赤い公園「黄色い花」

 今週のラジオオンエア2位。アルバム『純情ランドセル』に収録されている楽曲です。もちろん当ブログでもこのアルバムはレビューする予定にしています。意外な歌い出しから繰り広げられる軽快なバンドサウンドはNHK Eテレ『グレーテルのかまど』エンディングテーマに起用されています。ただセールスはオリコン初登場27位、想像以上に伸び悩んでいるようです。どうしたものでしょうか。

62位 B.I.G「TAOLA」

 日本デビューシングルだそうです。オリコンでは週間15位。カッコ良いですね。

64位 SUPER BEAVER「青い春」

 明快なメロディーで綴られる青春ソング。オリコンでは週間16位。普通に良い曲ですし、もっとガンガンラジオで流してもいいと思うんですけどね。ただ自主レーベルで活動している分、その辺り不利な面があるのかもしれません。なお今年で結成10周年だそうです。

82位 藤巻亮太「日日是好日」

 元レミオロメン・ボーカル藤巻亮太ソロ1stアルバムより。バンド演奏の一つ一つの音の重さが素晴らしいです。レミオが活動休止してしばらくになりますが、こういう演奏音を出してくれるとソロ活動に説得力が自然と生まれる形になりますね。

posted by Kersee at 21:10| Comment(0) | Billboard JAPAN発新曲レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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