
THE JSB LEGACY(CD+DVD2枚組)(初回生産限定盤) - 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE

THE JSB LEGACY(CD+Blu-ray2枚組)(初回生産限定盤) - 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE

THE JSB LEGACY - 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE
(楽曲レビュー)
1.Feel So Alive
先行トラック。既にビルボードチャートレビューでも何度か書いていますが、凄まじい迫力に満ちた楽曲になります。EDMのバックにヒップホップを織り交ぜたトラックは、まさしく現在のLDHプロジェクトの完成形と言わんばかり。女性ならば当然、男性でも濡れてしまうくらいにカッコ良いと思わせる魅力に満ち溢れた楽曲で、今回のアルバムを牽引する役割として完璧な仕事を果たしています。
2.STORM RIDERS feat. SLASH
昨年4月リリースのシングル表題曲。ギターに元Guns N' RosesのSLASHを迎えた、疾走感全開のロックナンバー。
3.Summer Madness feat. Afrojack
昨年5月リリースのシングル表題曲、Afrojackはオランダの音楽プロデューサー。昨年の紅白でも歌唱曲として選ばれた、2015年の夏を駆け抜けた超絶EDMナンバー。
4.Share The Love
”THE Sharehappi from 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE”名義で10月に配信された楽曲。ボーカルは登坂広臣ソロで、パフォーマーに岩田剛典と小林直己が参加するというユニット曲はグリコCMのタイアップ。メロディーは程よくポップですが、アレンジがダンサブルで思わずボックスステップを踏みたくなる内容。打ち込みサウンドでこれだけ優れた編曲だと思わせるナンバーも滅多にないと思います。
5.BREAK OF DAWN
今年4月29日に公開されたばかりの実写映画『テラフォーマーズ』主題歌。映画の方はかなり制作費をかけたに関わらず評判・興行収入ともに相当大変なことになっている模様。ただ楽曲は良いです。徐々に高まっていく打ち込みサウンドとカッコ良い歌声の競演はこういう曲を指すと言わんばかり。聴き応えのある内容に十二分に仕上がっていますね。
6.Unfair World
昨年9月リリースのシングル表題曲。しっとりとしたバラードは、映画『アンフェア the end』主題歌。
7.Dream Girl
R&B的方面のクールな雰囲気はバーが似合う内容。彼らにとっては新境地と言いますか、こういう曲が似合うのは大変強いと言いますか。そういう意味では2人の歌い手としての器用さもよく分かるナンバーでもあります。
8.Over & Over
今市隆二ソロ曲。この曲も大人の甘い雰囲気をふんだんに出したクールなナンバー。
9.Beautiful Life
ライブで全員が歌うことをイメージしたような、仲間をテーマにした歌詞。登坂広臣本人も作詞に加わっています。歌声はあくまでクールですが、曲の内容はとても熱いですね。好感持てます。
10.starting over
昨年4月リリースのシングル表題曲。同日発売の2.と対を成すバラード。
11.J.S.B. DREAM
シングル「STORM RIDERS」カップリング収録曲。定石通りなら1曲目にするところをこの曲順にしてる部分が面白いです。
12.Born in the EXILE
登坂・今市の2人が作詞。EXILE=放浪人、という本来の意味をあらためて感じさせてくれる珠玉のバラード。
13.銀河鉄道999
ボーナストラック。EXILEもカバーしていたゴダイゴの名曲をあらためて。
(総評)
前作『PLANET SEVEN』はバラードの魅せ方に課題を残した作品という印象でしたが、このアルバムはそれを見事に解決した作品になりました。逆に言うともう1,2曲バラードを残してもいいかもと思ったほどですね。EDMを主体としたサウンドは勿論、7.や8.みたいなR&Bテイストも面白く全体的にバランス良く、かつ大変なクオリティを誇った作品に仕上がっています。2.や3.のクレジットを見る限り資本力の違いも感じさせる部分もありますが、それは大変正しい方向に流用されていると考えて良さそうですね。個人的には普段決して好んで聴くジャンルとは言えないのですが、そういう立場から見ても大変凄いと思わせる内容に仕上がっています。売上は勿論、中身を加味して考えても文句無しに2016年を代表する名盤と考えて良いのではないでしょうか。メッセージ性とかそういうことを抜きに、純粋に良い音楽と高いパフォーマンスを追求した結果クオリティ高い作品が出来上がるという、まさにヒット作品のお手本と言える内容ではないかと思います。他方のレビューを見る限りデビュー当時からのファンから見ると賛否両論あるようですが、逆に言うとここ数年新たに興味を持った人にとっては入り口としてものすごく大きな意味を持つアルバム。さすがに人気は昨年か今年辺りがピークかと思いましたが、この作品を聴くとまだピークは続きそうな予感がしますね。普段こういった作品を聴かない人にもヒットするアルバムがどういうものなのか、一つの良いサンプルとして是非参考にして頂きたいと思うところです。