
Dr.lzzy(通常盤) - UNISON SQUARE GARDEN

Dr.Izzy (初回限定盤)(CD+2 LIVE CD) - UNISON SQUARE GARDEN
(楽曲レビュー)
1.エアリアルエイリアン
最初から何拍子なのか分からない変則リズム。7/8拍子でしょうか5/8拍子辺りでしょうか。演奏時間2分半の短い曲、ライブでも挨拶代わりに最初に選曲されそうなイメージが容易につきます。
2.アトラクションがはじまる (they call it "NO. 6")
スピードとテンションの高さがイントロと最初の声を挙げる場面から上々。聴いただけでも難しいと推測できる演奏は迫力満点。シングルリリースがこの先なければ、今年のユニゾンの代表曲はこれになりそうな勢い。
3.シュガーソングとビターステップ
昨年シングルでリリースされた、もはやJ-ROCKファンのみならずとも広く知られているであろう名曲。あらためて何度も聴くたびに感じる完成度の高さ。素晴らしいです。
4.マイノリティ・リポート (darling, I love you)
迫力ある演奏は特にドラムのリズムが力強く、巧さを感じさせるメロディー・コード進行も抜群。
5.オトノバ中間試験
Bメロの早口パートはもうラップに入る一歩手前ですね。演奏時間はこのアルバムの中で一番長め。
6.マジョリティ・リポート (darling, I love you)
イントロからベースの音が特に目立つ楽曲。速いテンポとリズムで押す楽曲が続くここまでの流れで、この曲はややゆったりめの進行。ちょこちょこ入る名曲のフレーズを入れる歌詞も面白いです。
7.BUSTER DICE MISERY
裏拍を刻むリズムはレゲエの香りもありますが、バンド演奏はやはり硬派。特に間奏のセッションが超秀逸。
8.パンデミックサドンデス
マイナー調のコードを基調として聴かせるナンバー。この曲も大変聴き応えある内容です。
9.8月、昼中の流れ星と飛行機雲
8月の季節によく合うバラード。甲子園中継のエンディングで起用されていても不思議ではない楽曲ですね。
10.フライデイノベルス
ポップなバンドサウンド。この曲もクオリティ高くアルバムを彩ります。
11.mix juiceのいうとおり
PVも作られているこのアルバムのリードナンバー。Jackson 5の名曲を彷彿とさせる歌い出しは、ロックのエンタメ性の極致を試しているようにも聴こえます。リズムの作り方は大変ポップで聴いていて気持ちよく、それでいて演奏はロックという音楽ならではのサウンド満載。今のユニゾンを代表する傑作と言って差し支えないでしょう。
12.Cheap Cheap Endroll
文字通りのエンドロール。2分ちょっとであっさり幕を降ろします。
(総評)
一気に駆け抜けるような爽快感を味わえる、今年のJ-ROCKを代表する名盤だと思います。演奏にしても歌詞にしても、ユニゾンでしか表現できないであろう音楽が全曲前面に出ていますね。そのリズムの速さは多少好みが分かれる可能性あれど、ドラムやベースの演奏の凄さは誰が聴いても容易に感じられることでしょう。「シュガーソングとビターステップ」が入り口になった人がかなり多いであろう今のユニゾンですが、彼らをファンとして定着させてライブに足を運ばせるには実に最適のアルバム、間違いない内容だと思います。これまた今年の終わり頃には年間で上位に入る作品になることでしょう。彼らもメジャーデビューは2008年で既にキャリアは中堅以上、今年は本当に長い活動期間を経た実力派の名盤が目立ちます。