2016年10月01日

Billboard JAPAN発新曲レビュー・2016年10月3日付

1位 RADWIMPS「前前前世」

 13週目のランクインでついに総合1位を獲得。これまではAKB48や嵐など、CDセールスが圧倒的なアーティストに1位を譲る形でしたが今回はそういう存在なし、ですので自然に首位獲得という結果になるわけです。この曲はCDセールスの集計ゼロですが(CD音源自体はアルバムで手に入りはしますが)、それでセールス要素1位。Twitter、Youtubeでも1位。既に映画は完全に国民的ヒットと化していますが、楽曲に関しても完全に同様。もうRADWIMPSといえばこの曲、という域にまで達しているのではないでしょうか。「なんでもないや」「スパークル」「夢灯籠」も同時に上位ランクイン、ここ数週は完全に彼らがビルボードチャートを席巻しています。

2位 EXILE THE SECOND「WILD WILD WILD」

 CDセールスのみのオリコンシングルランキングではこの曲が1位でした。3ヶ月連続リリースの3作目。迫力のあるボーカルとサウンドで圧倒する楽曲です。野性的ワイルドさ全開で、カッコ良いですね。

3位 aiko「恋をしたのは」

 京都アニメーション制作の話題の映画『聲の形』主題歌。オリコンでは3位ですが意外とセールス要素が伸びていなくて12位。調べたところレコチョク・mora・iTunes辺りでの配信がされていないようです。このご時世にこれはうーん、という感じもしますが。楽曲はaikoの十八番とも言えるバラード、特にロングトーンの響きは今も昔も変わらない美しさです。

6位 松田聖子「薔薇のように咲いて 桜のように散って」

 もうデビュー37年目なんですが、このキャリアでこの順位はシンガーソングライターでない限り異例のような気がします。オリコンのデイリーランキングではなんと1位に食い込んだ日も。セールス要素3位。配信だとmoraではRADWIMPSの4曲に次ぐ高順位。凄いことだと思います。今作はYOSHIKIの楽曲提供。大作バラードです。もしかすると彼女にとっての21世紀の代表曲と言える存在になるかもしれません。

11位 虹のコンキスタドール「限りなく冒険に近いサマー」

 セールス要素6位のみでこの順位にランクイン。ただオリコンでは9位です。配信でそんなに目立つ数字は出てないので、ちょっとこの辺り謎があります。ただ楽曲はかなり良いですね。ダイナミックに作られたメロディーと、サビを中心としたインパクトも両立しています。夏ソングですが、ラストに”過ぎゆく夏”を感じさせる部分もポイント高いですね。間違いなく楽しく盛り上がるナンバーに仕上がっています。作曲した村カワ基成は「ド・キ・ド・キ☆モーニング」を作曲した実績があり、ボカロ界隈ではホワホワPとしてお馴染みの方だそうです。今後アイドルソングなどで見る機会は確実に多くなるのではないでしょうか。

13位 CLEAR'S「キラリ☆NiPPON」

 お掃除ユニット、だそうです。そのコンセプトと全く違わない歌詞。安っぽいPV含めて売れる要素がほとんどないようにも見えますが、そこはさすがエイベックス。何とかします。オリコン15位ですがなぜかセールス要素10位。今週はなんかこういうの多いですね。

14位 アルスマグナ「EverYell」

 3次元の映像と2次元の映像とその間の映像を織り交ぜたPV。ファンの女子が思わず卒倒してしまいそうなPVです。オリコン5位・セールス要素9位でこの順位はまあ妥当なところでしょうか。

19位 JINTAKA「Choo Choo SHITAIN」

 一体誰かと思いきや、赤西仁と山田孝之のユニットでした。オリコン3位でセールス要素13位はうーん、という感じですが。タイトルは「Choo Choo TRAIN」に似ていますが、楽曲はEDM全開で全く違う内容。ただそれは単なるダジャレ、歌詞はかなり欲望に忠実。あらゆる意味で元ジャニーズとは思えないことをやってのけてます。洋楽でもサウンドはカッコ良いですが歌詞は実際のところ…という例はありますが、その逆をこの曲ではやっているようです。"YONA YONA MURA MURA BERO BERO PERO PERO…"いいですね。素晴らしいと思います。

20位 私立恵比寿中学「まっすぐ」

 アルバムリリースはありましたが、よく考えるとシングルは約1年ぶりでかなり久々。ベストアルバムも控えている形ということもあってかあるいはそれ以外の要因のせいか、今作のセールスはあまり良くありません。オリコン7位・セールス要素17位。ただ楽曲はものすごく良いです。歌唱力で聴かせる大変スケールの大きいナンバーは杉山勝彦の作詞作曲。文字通りまっすぐな気持ちで作られた楽曲は、これまた今年の中でも上位に入る作品になりそうです。

21位 西内まりや「BELIEVE」

 6thシングル。彼女の実力からすると今頃はもう大ヒット歌手になっていると想像していましたが、なかなかうまいこといきません。アコースティックギターを奏でながら歌う姿は、海外のディーヴァと較べてもひけを取らない実力だと思うのですが。タイアップは本人主演の映画『CUTIE HONEY -TEARS-』主題歌。なんかすごくB級感漂ってる気がしてならないのですが、大丈夫なんでしょうか。

22位 JUJU「六本木心中」

 お馴染み、アン・ルイスが1984年に発表した名曲のカバー。夜のヒットスタジオをイメージしたPVが秀逸。

36位 BUCK-TICK「New World」

 言うまでもない大ベテラン。もう結成してから30年以上経ってます。世界に広がる無限の星空をイメージしている楽曲のようですね。オリコンでは週間10位、まだまだ人気は根強いです。

37位 イトヲカシ「スターダスト」

 路上ライブを経てエイベックスからデビューした2人組。そのうち片方は以前から話題を呼んでいた伊東歌詞太郎。彼は元々トイズファクトリーでソロとして活動してたので、実質2度目のメジャーデビューと言って良いでしょうか。楽曲は良質なJ-POPに仕上がってます。歌声から感じられる説得力が非常に高いですね。

86位 Rei「COCOA」

 イントロのギター演奏からして只者ではない感が漂うニューカマー。リズミカルで思わず踊りたくなるメロディーはすごく巧く作られていますし、何よりギターから奏でられる音の心地良さが最高に素晴らしいです。ここ数年ギターを片手に歌う女性アーティストが多くデビューしていますが、彼女には他のギター女子とは全然違う個性があるように見えます。ラジオオンエア10位。収録はミニアルバム『ORB』。素晴らしいですね。来年のブレイク候補一番手になるかもしれません。

88位 MOSHIMO「命短し恋せよ乙女」

 1stミニアルバム『命短し恋せよ乙女』リードナンバー。もう第一声を聴いた瞬間にデビュー当時のチャットモンチーを思い出しました。小気味良いリズムと高音メインのボーカルはまさにポップそのもの。ラジオオンエア13位。このバンドもまた来年以降の活躍が期待できる注目株と言えそうです。

95位 遠藤 舞「溜息と不安の夜に」

 元アイドリング!!!3号。2年ぶりのシングルは、GREAT3の片寄明人プロデュースという実に玄人好みな人選。聴かせるバラードは、元アイドリング!!!の雰囲気を全く感じさせません。普通に実力派歌手として今後も頑張っていける予感を感じさせる楽曲です。

97位 小松未可子「Imagine day, Imagine life!」

 普通に完成度の高いポップスです。声優なのでラジオオンエアはやや不利ですが、それでもオリコン20位なのに総合でこの順位。ちょっと不可解。
posted by Kersee at 01:01| Comment(0) | Billboard JAPAN発新曲レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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