2017年03月06日

水曜日のカンパネラ『SUPERMAN』(2017.2.8)

SUPERMAN (CD版) - 水曜日のカンパネラ
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1.アラジン(2016.11.1 配信Sg.)
2.坂本龍馬 ☆
3.一休さん ☆
4.オニャンコポン
5.チンギス・ハン
6.チャップリン
7.オードリー
8.カメハメハ大王(2016.11.1 配信Sg.)
9.世阿弥 ☆
10.アマノウズメ


 強い個性を放ちまくる水曜日のカンパネラ、意外にも?メジャーレーベルからのフルアルバムは今作が初。

 例によって、今作も10曲全部とんでもなく濃い内容になっています。1曲ずつ書いていくことにしましょう。

 初っ端から電気グルーヴ並に世界観の濃いサウンド・PVになっている「アラジン」。PVがなぜボウリングなのかは全く意味が分かりませんが、歌詞は確かにアラジンの世界を拝借しています。ただ童話というより、こぎたないランプを売っているホームセンターを舞台にしているみたいで…。

 「坂本龍馬」「一休さん」は年末のCOUNTDOWN JAPANで新曲として披露されていた楽曲。「坂本龍馬」は"END OF 候 涙そうそう" "薩長同 make you mine" "大政奉come on dance"、常人には不可能な発想が連発で、生で見た時は思わず大笑いしてしまいました。「一休さん」も歴史上の偉人に敬意を払っているのはよく分かりますが、サビは"一休さん ありがとサンキュー"、とても軽いです。ライブではこの部分で独特の手の動き、会場全体が一緒に踊る演出になります。”常識など通じない”と一休さんに放つ言葉は、そっくりそのままコムアイとケンモチさんにお返ししたい心境です。

 「オニャンコポン」は何のことやらと思いましたが、西アフリカ・ガーナで祀られる神様のようです。曲中で説明しているので間違いありません。半分くらいネコの曲になっているようにも聴こえますが、気のせいです。”夕やけにニャンニャンせず”とか言ってますが、笑ってはいけません。その次の「チンギス・ハン」も、モンゴルに生きる偉人を歌うかと思いきや完全にジンギスカンの歌になってしまってます。ツッコミどころだらけです。
 
 「チャップリン」はなんだか料理の曲みたいになっています。繰り返されるフレーズと擬音がイヤでも耳に残ります。「オードリー」はトゥース!でお馴染み…の方ではなくヘップバーンの方です。サウンドは荒ぶっていますが、歌詞は10曲の中で言うと一番正統派でしょうか。あくまで”無理やり強いて言えば”という次元でしかありませんが。

 「カメハメハ大王」は(これも強いて無理やりというレベルで)爽やかなサウンドですが冒頭間もなく極めてトホホな歌詞。PVも一体何を考えているのやら、完全にやりたい放題。「世阿弥」は今回収録された新曲の中で一番お気に入り。水カンのサウンドと能の絵が思いのほかイメージできてかなりの新境地。"funny"というより"intersting"の面白さを味わえる、大変趣深い1曲に仕上がっているように思いました。ラストは「アマノウズメ」、日本神話に登場する踊りの神。それを平成5年前後のテイストで描くという作品になっています。芝浦でボディコンスーツで踊る巫女。DJスサノオ、SPタジカラオもいるまさに時代を超えた競演と言うべきなんでしょうか。

 というわけで、文句なしに2017年を代表する名盤に仕上がっています。どの曲を聴いても歌詞のインパクト抜群かつ非常に凝ったサウンドワーク。飽きません。容易にマネが出来ないというより、追随するアーティストが表れようないという領域に達しているのではないでしょうか。そんな水カンですが、初の日本武道館ワンマンは3月8日の水曜日で、もう間もなく。ものすごい内容になると思います。個人的にも勿論、水曜日のカンパネラ・ワールドが今後どれだけの広がりを魅せるのかを、あらためておおいに期待したいです。






posted by Kersee at 00:24| Comment(0) | アルバムレビュー(女性J-POP) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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