
LiTTLE DEViL PARADE(初回生産限定盤) - LiSA

LiTTLE DEViL PARADE(初回生産限定盤) - LiSA

LiTTLE DEViL PARADE - LiSA

LiTTLE DEViL PARADE(完全生産限定盤) - LiSA
1.LiTTLE DEViL PARADE ☆
2.Catch the Moment(2017.2.15 Sg.)
3.LOSER〜希望と未来に無縁のカタルシス〜 ☆
4.the end of my world
5.JUMP!!
6.狼とミサンガ
7.Rally Go Round(2015.5.27 Sg.)
8.Empty MERMAiD(2015.9.30 Sg.)
9.Peace Beat Beast
10.Blue Moon
11.Brave Freak Out(2016.8.24 Sg.)
12.TODAY
13.そしてパレードは続く ☆
『Launcher』以来2年ぶり4枚目のオリジナルアルバム。今作も思いっきりロックな作品に仕上がっています。
タイトルナンバー「LiTTLE DEViL PARADE」で始まるオープニングは全く文句なしの出来。非常に壮大な楽曲に仕上がっています。直後に続く「Catch the Moment」も含めて、今回のアルバムは冒頭に相当力を入れていることがよく分かります。この2曲だけで名盤として成立していると言わんばかりの勢いですね。
「LOSER〜希望と未来に無縁のカタルシス〜」はハードロック。近年アニソンメインの歌手がロック系統の楽曲を歌う例は多々ありますが、LiSAの声質も合わせてこの曲は他でほとんど表現できない内容。ものすごくカッコ良いです。どちらかと言うと1980年代後半〜1990年代のガールズロックに近いですね。「the end of my world」もロック色かなり強めですが、前曲と比べると幾分ポップ。ただいずれにしてもこの2曲のダークな世界観は、ロックバンドならともかく女性ポップスでは近年ほとんど出せない表現。非常にポイント高いです。
「JUMP!!」はタイトルが示す通り、爽やかかつ綺麗なメロディーラインで作られたポップス。ライブだと会場が大きくなればなるほど映えるナンバー。「狼とミサンガ」は打って変わってスローなテンポ。ヴァイオリンの音まで聴こえますが、編曲のせいか不思議とよくあるタイプのバラードには聴こえません。巧いという言葉が本当に似合う楽曲になっています。「Rally Go Round」「Empty MERMAiD」はお馴染みのシングル表題曲、前半と後半を繋ぐ役割としても良い作用を果たしています。
独特のリズムがクセになる「Peace Beat Beast」を経て、「Blue Moon」は夜の航海をイメージしたようなロックバラード。彼女らしいシングル曲「Brave Freak Out」までくればアルバムも大詰め、「TODAY」は説得力溢れるバラード。この曲に今のLiSAの気持ちが詰まっている、ということが非常によく分かる楽曲になっています。ラストの「そしてパレードは続く」は大団円パーティー系ロック。タイトルが示す通り、そのままこのアルバムあるいは次のアルバムの1曲目に続く雰囲気が曲中に溢れていますね。
色とりどりの楽曲が並ぶ中で、バンドロックという芯は決して外していません。ライブで見ると、1990'sのガールズロックにエンタメ性を加えたアーティストという印象がしっくりきますが、今作はまさしくその通りの作品と言えます。爆発的な感情を表現したような前半が突き抜けて良かった分、後半は更に正統派で攻めるという選択肢もあったかなという気もしました。ですがこれはあくまで自分の好みの問題。クオリティに関しては全く文句なしの内容になっています。
「そしてパレードは続く」というタイトルが示す通り、彼女のストーリーはまだまだこれから。ライブはもうアリーナツアーを行う規模にまでなっていますが、知名度・作品ともに伸びる余地はまだあります。個人的にも彼女の好感度は年々間違いなく上昇しています。さらなる躍進を、それこそ国民的ロックシンガーになるまで。今後の活動・作品にもおおいに期待したいです。