2017年12月27日

キュウソネコカミ『にゅ〜うぇいぶ』(2017.12.6)

にゅ~うぇいぶ(初回限定盤) - キュウソネコカミ
にゅ~うぇいぶ(初回限定盤) - キュウソネコカミ

にゅ~うぇいぶ(通常盤) - キュウソネコカミ
にゅ~うぇいぶ(通常盤) - キュウソネコカミ

1.5RATS ☆
2.サギグラファー(2016.8.3 Sg.) ☆
3.メンヘラちゃん
4.TOSHI-LOWさん
5.☆断捨離☆
6.自由恋愛の果てに
7.NO MORE 劣化実写化(2017.8.23 Sg.) ☆
8.ギラギラおじさん
9.冬幻狂
10.邪邪邪 VS ジャスティス(2017.2.22 配信Sg.)
11.TaiFu is coming to Town
12.俺は地球
13.サクランボウイ
14.わかってんだよ(2016.10.26 Sg.)


 『人生はまだまだ続く』以来2年2ヶ月ぶり。気がつけば随分久しぶりとなった、キュウソネコカミのメジャー2ndフルアルバム。歌詞・サウンド・ボーカルともにハッキリと分かりやすく高クオリティー、三拍子揃った作品だったのが前作ですが、今作も同様にレベルの高い作品に仕上がっています。

 「5RATS」から早速素晴らしいですね。自らのバンドの生きざまをそのまま音にして歌詞にしたという作品、とてもカッコ良いです。シングル曲「サギグラファー」はもう読んで字の如く。サウンドに一秒たりとも無駄がない楽曲はまさにこれと言わんばかり、キュウソの凄さが凝縮された楽曲でアルバム冒頭から飛ばします。

 「メンヘラちゃん」も秀逸。”付かず離れずメンヘラ”のサビはおそらく大合唱、またライブの定番曲が一つ生まれたといったところでしょうか。「TOSHI-LOWさん」はもうその名の通り、BRAHMANのボーカルのあの人をリスペクト。J-ROCKの大先輩をこんな形で曲に出来ることが凄いです。「☆断捨離☆」はモノを捨てられない自分を皮肉った内容。「自由恋愛の果てに」は一応ラブソング。でもどこか悲しいと言いますか不器用と言いますか、セイヤさんらしいなぁと言いますか。そんなことを感じさせる歌詞が耳に残ります。

 「NO MORE 劣化実写化」は今年の代表曲。目の付けどころからして100点満点、楽曲も本当に見事なもの。ハッキリとしたテーマで自由なミュージックにするのが、まさしくキュウソネコカミの真骨頂。続く「ギラギラおじさん」は歌謡曲調。テーマは不倫。タイトルに込められる皮肉っぷりが半端ないレベルです。「冬幻狂」もクリスマスに対する風刺全開。配信シングル曲「邪邪邪 VS ジャスティス」を経て、「TaiFu is coming to Town」は台風がテーマ。所謂台風あるあるをそのまま歌詞にしているのが、大変共感できます。

 「俺は地球」は今年の年始ツアーで既に演奏されている曲ですが、CD収録は初。地球という視点から人間を描く渾身の一作。「サクランボウイ」は読んで字の如くのテーマ。悲しい性が本当に楽曲に表れています。ラストはシングル発売時点でそれに相応しいと感じられる作品「わかってんだよ」。あとシークレットトラックも1つあります。食をテーマにした楽曲のようですね。

 スケール大きくバラエティ豊かに、前作よりも更にパワーアップしています。もう高い位置での安定の領域に入っていて、そこから繰り広げられる新しいテーマを楽しみにするといった形でしょうか。音楽性は既にハッキリしていてそこまで大きく動くことはないと思いますが、歌詞やライブパフォーマンス・トラック作りにおいてはまだまだバリエーションありそうです。ここ数年にブレイクしたロックバンドは多数いますが、最終的にはそれらの中で一番高い人気を保ち続けるバンドになるかもしれません。来年以降の作品にも、あらためておおいに期待したいです。





posted by Kersee at 04:32| Comment(0) | アルバムレビュー(J-ROCK) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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