まずは2017年ベストアルバム30。対象は2016年12月第2週から2017年1月第1週に発売された全てのオリジナルアルバム。と言っても聴いていない作品は入れようがないので、自然とランクインは当ブログでレビューした作品のみになりますが。というわけで早速発表していきます。ではどうぞ。
(過去のランキング→2014年・2015年・2016年)
30位 山本 彩『identity』(2017.10.4) レビュー

identity(通常盤) - 山本彩
派手さはあまりないですが、歌の上手さと「JOKER」「愛せよ」を筆頭としたトラックの骨太さ。女性シンガーソングライターとして、J-POPシンガーとして2017年全体を代表するアルバムの一枚です。
29位 Dragon Ash『MAJESTIC』(2017.5.31) レビュー

MAJESTIC - Dragon Ash
力強さも然ることながら、「生」「響」「命」「血」「肉」などの形容が恐ろしいほどしっくりくる演奏。それらが今作では強く感じられる内容でした。
28位 never young beach『A GOOD TIME』(2017.7.19) レビュー

A GOOD TIME - never young beach
この心地良い、海小屋を感じさせるサウンドは早くも”ネバヤンサウンド”と形容するに相応しいもの。そういう意味では、今年の夏は例年以上に楽しみです。
27位 水樹奈々『NEOGENE CREATION』(2016.12.21) レビュー

NEOGENE CREATION(初回限定盤)(Blu-ray Disc付) - 水樹奈々
今回は過去2作ほど年間上位にならなかったですが、アルバムから感じられる凄味はまだまだ健在。
26位 水曜日のカンパネラ『SUPERMAN』(2017.2.8) レビュー

SUPERMAN (CD版) - 水曜日のカンパネラ
「アラジン」「坂本龍馬」「一休さん」で始まる並び。相変わらず全曲濃い内容です。
25位 Little Glee Monster『Joyful Monster』(2017.1.6) レビュー

Joyful Monster(初回生産限定盤)(DVD付) - Little Glee Monster
シングル曲中心に素晴らしいラインナップでしたが、2017年はそれ以降もかなり飛躍の一年になりました。今年も年明け早々ニューアルバム、非常に楽しみです。
24位 鈴木このみ『lead』(2017.3.8) レビュー

鈴木このみ3rdアルバム「 lead 」【初回限定盤】 - 鈴木このみ
歌の上手さは相変わらず随一。シングル曲中心に、このアルバムはサウンドも非常にバランス良くまとまっていました。
23位 橋本絵莉子波多野裕文『橋本絵莉子波多野裕文』(2017.6.21) レビュー

橋本絵莉子波多野裕文 - 橋本絵莉子波多野裕文
大物ミュージシャンが自由な雰囲気で作る独特のサウンド。このアルバムでしか味わえない面白さがありました。
22位 米津玄師『BOOTLEG』(2017.11.1) レビュー

BOOTLEG - 米津 玄師
一つひとつの楽曲の凝り方・作り方がとにかく凄い作品。2018年以降も彼の時代はしばらく続きそうです。
21位 港カヲル『俺でいいのかい〜港カヲル、歌いすぎる〜』(2017.1.25) レビュー

俺でいいのかい ~港カヲル、歌いすぎる~(初回生産限定盤)(DVD付) - 港 カヲル (グループ魂)
ベストでもあり、ある意味ワーストでもあり。2017年のアルバムでは間違いなく燦然と輝く内容です。
20位 スカート『20/20』(2017.10.18) レビュー

20/20(トゥエンティトゥエンティ) - スカート
歌声と楽曲の心地良さ・親しみやすさ。メジャーデビュー作品でありながらこれだけの完成度を誇る作品は滅多にないと思います。
19位 Suchmos『THE KIDS』(2017.1.25) レビュー

THE KIDS(通常盤) - Suchmos
言うまでもなく2017年・シティポップを象徴する作品。音色の使い方が極めて優れています。
18位 BLUE ENCOUNT『THE END』(2017.1.11) レビュー

THE END - BLUE ENCOUNT
彼らはとにかく熱いバンドですが、それだけではない技術の高さ・引き出しの多さを非常に感じさせた作品。J-ROCKファン以外にも更に広がって欲しいです。
17位 岡崎体育『XXL』(2017.6.14) レビュー

XXL - 岡崎体育
前年とは違って大変高かった期待値の中で、その期待をしっかり超える作品に仕上げていました。
16位 MONDO GROSSO『何度でも新しく生まれる』(2017.6.7) レビュー

何度でも新しく生まれる(DVD付) - MONDO GROSSO
何度聴いてもこのアルバムのサウンドは至高。birdやUAは当然として、満島ひかりや齋藤飛鳥をボーカルに抜擢したのが非常に高ポイント。
15位 キュウソネコカミ『にゅ〜うぇいぶ』(2017.12.6) レビュー

にゅ~うぇいぶ(初回限定盤) - キュウソネコカミ
シングル曲は勿論、「メンヘラちゃん」「ギラギラおじさん」等に至るまで描写が相変わらず極めて秀逸。彼らもまた、ものすごく高い期待値のハードルをしっかり超えてくる実力の持ち主。
14位 ベッド・イン『TOKYO』(2017.12.6) レビュー

TOKYO - ベッド・イン
あまりにもハッキリし過ぎているユニットのコンセプトと、ミュージシャンとして極めてまっとうな高い実力。楽曲も良質。このアルバムであらためて認識出来ました。
13位 チームしゃちほこ『おわりとはじまり』(2017.2.22) レビュー

おわりとはじまり(通常盤) - チームしゃちほこ
シングル曲に「START」「なくしもの」など、女性アイドルグループの中でも屈指の熱い作品。
12位 YUKI『まばたき』(2017.3.15) レビュー

まばたき - YUKI
このアルバムで一番良かったのは声ですね。普段以上に内面の自分を表現した楽曲に大変心を打たれました。
11位 LiSA『LiTTLE DEViL PARADE』(2017.5.24) レビュー

LiTTLE DEViL PARADE - LiSA
現時点では間違いなく日本トップクラスの女性ロックソロシンガーでしょう。このアルバムを聴けば、それがすごく分かる内容です。
10位 ゲスの極み乙女。『達磨林檎』(2017.5.10) レビュー

達磨林檎 - ゲスの極み乙女。
このアルバムであらためて分かったことは、川谷絵音がやはり不世出の天才であるということ。「シアワセ林檎」「影ソング」で始まる冒頭には度肝を抜かされました。
9位 BiSH『THE GUERRiLLA BiSH』(2017.11.29) レビュー

THE GUERRiLLA BiSH(AL) - BiSH
大躍進の一年になったBiSH、その象徴が「プロミスザスター」と「My landscape」。ですがパンクロックである根本はこのアルバムにある通り揺るぎありません。間違いない名盤でしたが、2018年は更に伸びる予感もおおいにありそうです。
8位 KANA-BOON『NAMiDA』(2017.9.27) レビュー

NAMiDA - KANA-BOON
2017年に一番再評価しなければならなかったのがこのバンド。久々にあらためて聴くと、サウンドも歌詞も骨太になりながら以前通りのスピード感もバッチリ。正直申し上げると、一番驚かされたアルバムだったかもしれません。
7位 桑田佳祐『がらくた』(2017.8.23) レビュー

がらくた (通常盤) - 桑田佳祐
そもそものシングル曲だけでなく、「若い広場」「オアシスと果樹園」辺りの新曲も全て名曲。60代ならではの視点もありながら若者にも十二分に通用する、2017年を代表するモンスターアルバムだったように思います。
6位 PASSPO☆『Cinema Trip』(2017.2.15) レビュー

Cinema Trip 【Type-A】 - PASSPO☆
コンセプトがハッキリしていて尚且つ曲順も練られているという理想的なアルバム。「フィルム」「バチェロレッテは終わらない」で締める流れは特に最高でした。
5位 赤い公園『熱唱サマー』(2017.8.23) レビュー

熱唱サマー(初回限定盤)(DVD付) - 赤い公園
「渾身の作品」というフレーズがここまでしっくりくるアルバムも珍しいです。赤い公園の第一章は、つまるところこのアルバムを作るためにあったような、そんなことまで思わせる大傑作。
4位 大森靖子『kitixxxgaia』(2017.3.15) レビュー

kitixxxgaia - 大森靖子
このアルバムも収録曲全てに強い感情が入った力作でした。リアルが詰まった2017年の名盤。
3位 CHAI『PINK』(2017.10.25) レビュー

PINK※CDのみ - CHAI
2017年最大のハイライトはこのバンドに出会えたこと、と言っても良いでしょう。全く予想も出来ないような柔軟な発想・自由な音楽がこのアルバムに詰まっています。平成から年号が変わる頃には、彼女たちがガールズロック界を牽引する形になっているかもしれません。楽しみというより末恐ろしい存在です。
2位 SHISHAMO『SHISHAMO 4』(2017.2.22) レビュー

SHISHAMO 4 - SHISHAMO
2年前の『SHISHAMO 2』は年間2位に挙げましたが、間違いなく更に進化している作品でした。「明日も」は勿論、「魔法のように」「音楽室は秘密基地」「きっとあの漫画のせい」「好き好き!」「メトロ」など全てが文句なしの名曲。例年アルバムランキングは上位も接戦でかなり考える形になりますが、今回は2位と1位に関して言うと完全ブッチギリですんなり決まりました。
1位 私立恵比寿中学『エビクラシー』(2017.5.31) レビュー

エビクラシー - 私立恵比寿中学
アルバムTOP30を作るようになったのは2014年から、それ以前でも毎年ベストアルバムは決めていますが、2017年ほど迷わなかった年はほとんどないと思います。勿論全体として名盤の数も決して少なくはなかったのですが、それを加味しても今作は完全にブッチギリ。収録された新曲はソロも含めて、極めて粒揃いの楽曲やアルバムとしての流れもさることながら、7人の歌声から感じられる感情・気持ちといった部分が本当に半端なかったです。メジャー1st『中人』を2013年1番のアルバムに選ぶ程度に音楽性の高さは以前から感じてはいましたが…。先輩のももいろクローバーZは2010年代前半、ライブとアルバムをキッカケに一気に国民的アイドルにまで駆け上がって現在に至っていますが、エビ中にもそれをあるいはそれ以上を。期待せずにはいられません。