MODE MOOD MODE (通常盤) - UNISON SQUARE GARDEN
MODE MOOD MODE (初回限定盤A) [CD+Blu-ray] - UNISON SQUARE GARDEN
MODE MOOD MODE (初回限定盤B) [CD+DVD] - UNISON SQUARE GARDEN
1.Own Civilization(nano-mile met)
2.Dizzy Trickster ☆
3.オーケストラを観にいこう ☆
4.fake town baby(2017.11.15 Sg.)
5.静謐甘美秋暮抒情
6.Silent Libre Mirage(2017.2.5 配信Sg.)
7.MIDNIGHT JUNGLE
8.フィクションフリーククライシス
9.Invisible Sensation(2017.11.8 Sg.)
10.夢が覚めたら(at that river)
11.10% roll,10% romance(2017.8.9 Sg.)
12.君の瞳に恋してない ☆
通算7枚目となる、UNISON SQUARE GARDENのオリジナルアルバム。
冒頭「Own Civilization(nano-mile met)」から重く強い音が目立つ作り。持ち前の技巧の上に力強さが加わり、その上一筋縄ではいかないメロディー。最初からキャラが立ってます。続く「Dizzy Trickster」はロックバンドの真髄をいくようなナンバー。爽快感も感じさせるメロディーにものすごく高い腕が要求されるドラムのリズムが大きな聴きどころ。続く「オーケストラを観にいこう」もおススメ曲の一つ。オーケストラが入る編曲は読んで字の如くといったところですが、その鮮やかさ・華やかさは今作ならではの味として十二分。そのままシングル曲「fake town baby」に続きます。リズムやメロディーの作り方といい構成といい、従来のJ-POP・J-ROCKの枠を取っ払うことに挑戦しているかのような内容ですね。
「静謐甘美秋暮抒情」はミディアムテンポ。読み方は検索しないと分からないですが、「秋」「甘」「静」「情」といった字にはとても合致しています。そこから「Silent Libre Mirage」「MIDNIGHT JUNGLE」と、徐々にサウンドが盛り上がっていきます。歌謡ハードロックと称しても良い「MIDNIGHT JUNGLE」もまたユニゾンならではの作り。「フィクションフリーククライシス」もリズムの使い方が大変巧み、そして今作に限ったことではないですがボーカル・斎藤宏介の歌声も非常に小気味良くて気持ち良いです。曲の展開も後半ここでコーラスを入れるか、と言ったところでとても面白いです。そこからシングル曲「Invisible Sensation」、これは「シュガーソングとビターステップ」にも通じるようなポップな楽曲。
終盤は大団円モード。「夢が覚めたら(at the river)」は6/8のリズムで聴かせるバラード、高速ビートで聴かせるシングル曲「10% roll, 10% romance」も高い完成度。ですがやはり一番締めくくりに相応しいのはPVも作られている「君の瞳に恋してない」。むろんかの有名な「君の瞳に恋してる」を下敷きにした作品ですが、だからこそ編曲の妙が光ります。ブラスセクションをふんだんに入った演奏もそうですが、リズムやメロディーも含めて入れられる長所を全て入れたような楽曲は文句無しに最高の一言に尽きます。「シュガーソングとビターステップ」と並ぶかそれ以上と言っても良い、UNISON SQUARE GARDENの代表曲になったのではないでしょうか。
今作はどの曲も非常に凝っていてなかなか聴き飽きることのないアルバム、言うまでもない名盤。現時点で一番音の引き出しが多いバンドは、もしかするとUNISON SQUARE GARDENなのかもしれないですね。比較的長い期間で勢いが落ちることなく成長し続けていることが何より凄いです。毎年何かしらのロックフェスに個人的に足を運んでいますが、まだ彼らを見る機会に恵まれていません。そろそろ一度は見ておきたいところですが…。