
キラーチューンしかねえよ - ゴールデンボンバー
1.口上
2.燃やして!マイゴッド
3.やさしくしてね ☆
4.やんややんやNight 〜踊ろよ日本〜(2017.11.8 Sg.)
5.水商売をやめてくれないか(2016.4.27 Sg.)
6.#CDが売れないこんな世の中じゃ(2017.4.5 Sg.) ☆
7.お前を-KOROSU-
8.スイートマイルーム
9.うれしいかなしい
10.海山川川
11.誕生日でも結婚式でも使える歌
12.あの日君を傷つけたのは
13.ドンマイ ☆
『ノーミュージック・ノーウエポン』以来2年半ぶり、意外にもオリジナルアルバムはこれが3枚目となります。
文字通りのご挨拶「口上」を経て、ドがつくくらいに歌謡曲な「燃やして!マイゴッド」から始まります。場末のスナックというシチュエーション、昭和の時代ならば演歌になるでしょうが今はゴールデンボンバーの音楽が一番しっくりきます。「やさしくしてね」もキリショー持ち前のマイナス思考が前面に出た楽曲。ただそこにはちょっとしたメッセージ性も込められています。PVのシチュエーション通り、会社や社会で苦労している人こそ聴けば少しは癒されるのではないかと思えます。曲調をほのぼのした内容にしているのが、またニクいです。
4.〜6.はリリース当時から絶大なインパクトを誇るシングル曲3連発。音楽を趣味にしている立場から見ると、個人的にはやはり6.が一番心に突き刺さるというものでしょうか。このテンションのままキリショーらしいラブソング「お前を-KOROSU-」、90'sビーイング風の「スイートマイルーム」に続きます。
「うれしいかなしい」は切ないバラードに仕上がっています。「海山川川」は盛り上がり重視の夏フェス曲といった趣でしょうか。極めて単純なサビの歌詞が良いです。「誕生日でも結婚式でも使える歌」は非常に汎用性高そうなお祝いソング。ちなみにこの曲は完全著作権フリー、どこで使っても使用料は一切発生しないとのことです。
王道J-POP・メロディーセンスが光る「あの日君を傷つけたのは」を経て、ラストの「ドンマイ」は6分半近い演奏時間の長い曲。アコースティックな演奏から少しずつ広がっていく編曲は、キリショーのボーカルも相まって素晴らしい楽曲に仕上がっています。後ろ向きな人間が描くからこそ光る前向きな歌詞、流石という一言に尽きます。ゴールデンボンバーが描くマジメな楽曲の中では、一番の完成度を誇る作品と言って良いのでしょうか。ちょっと2000年近辺のGLAYっぽい雰囲気もありますが。
全体的に聴きやすい曲が揃っていて、ゴールデンボンバーが描く楽曲ライティング能力の高さを否が応でも実感させられます。マジメな曲からふざけた曲までありますが、今作はどちらかと言うとマジメな作品という気がします。感受性が人一倍豊かだからこそ説得力を持つアルバムと形容して良いでしょうか。「女々しくて」「Dance My Generation」「また君に番号を聞けなかった」だけでなく、おそらくファンでなくてもこのアルバムからきっと金爆の新しいお気に入りを見つけることが出来るはず。初めての人にも是非オススメ出来るアルバムです。