・香港返還
・ダイアナ妃交通事故死
・ジョホールバルの歓喜
・少年凶悪犯罪の増加
・消費税が3%→5%に増加
・北海道拓殖銀行、山一證券など経営破綻相次ぐ
〜主な出来事(音楽・エンタメ)〜
・大阪ドーム、ナゴヤドーム完成
・フジテレビが新社屋に移転
・『もののけ姫』『ポケットモンスター』『エヴァンゲリオン』『失楽園』大ヒット
・フジロックフェスティバル初開催
・安室奈美恵の結婚発表
・解散→X JAPAN、米米CLUB
・デビュー→KinKi Kids、ゆず(インディーズ)、Dragon Ash、the brilliant green、DA PUMP、モーニング娘。(インディーズ)、くるり(インディーズ)、aiko(インディーズ)
1.今宵の月のように/エレファントカシマシ
2.ESCAPE/MOON CHILD
3.01 MESSENGER〜電子狂の詩〜/サザンオールスターズ
4.NATIVE STRANGER/氷室京介
5.トラブルメイカー/相川七瀬
6.Dear My Friend/Every Little Thing
7.One more time, One more chance/山崎まさよし
8.風に吹かれて/エレファントカシマシ
9.歌うたいのバラッド/斉藤和義
10.幸せな結末/大滝詠一
11.WHITE BREATH/T.M.Revolution
12.それが答えだ!/ウルフルズ
13.モンタージュ/槇原敬之
14.1/2/川本真琴
15.明日に向かって走れ/エレファントカシマシ
16.幸福な朝食 退屈な夕食/斉藤和義
17.FACES PLACES/globe
18.BURN/THE YELLOW MONKEY
19.Everything(It's you)/Mr.Children
20.ループスライダー/真心ブラザーズ
21.CHANGE YOURSELF!/布袋寅泰
22.FIREBALL/B'z
23.WHITE LOVE/SPEED
24.Go! Go! Heaven/SPEED
25.NOW/サニーデイ・サービス
26.イッツ・ア・ビューティフル・デイ/PIZZICATO FIVE
27.カウントダウン/Cocco
28.ゲット・アップ・ルーシー/thee michelle gun elephant
29.ロマンス/原田知世
30.DO NOT/藤井フミヤ
この年から翌年にかけてCD総売上はピークを迎えます。実際楽曲の方も、個人的に聴く範囲が広がったこともありますが一番充実していた時期だったように感じます。1990年代音楽を持ち上げる際、多くの人が前半より後半のこの時期を取り上げている気がするのは私だけでしょうか。
そんな1997年で1位に選んだのはエレファントカシマシ「今宵の月のように」。前年の「悲しみの果て」から長い低迷期を脱しましたが、ドラマ主題歌に起用されたこの曲で音楽ファン以外にも広く知られた印象です。当時から大好きな楽曲ですが、2017年にあらためて再評価されて紅白歌合戦にまで選出されたのが何より嬉しかったですね。同年リリースされた「風に吹かれて」「明日に向かって走れ」「戦う男」も全て名曲、「風に吹かれて」はいきものがかりがカバーしていたのでそれで知った人も結構いるかもしれません。
2位のMOON CHILD「ESCAPE」はNTV系ドラマ『FIVE』の主題歌。ドラマには正直見ていて思い入れはあまり感じなかったですが、楽曲の良さは非常に印象的でした。クールな歌声とギターが軋む音の使い方、R&Bも入れたようなバンドサウンドが何より新鮮な聴き心地。同年代で一緒にカラオケに行った時は、必ず自分含めて誰かが選曲していたような気がします。
3位のサザンオールスターズ「01 MESSENGER〜電子狂の詩〜」は1997年当時の世相を語るに絶対外せない楽曲。一般的にヒットはしていないですが、電子社会の到来と危惧を予言する歌詞は、年を経るごとに説得力と凄さが増しているような気がしてなりません。
4位の氷室京介「NATIVE STRANGER」は、個人的にBOOWY時代を含めヒムロック最高傑作だと思っています。彼が持つカッコ良さと色気が一番出ている楽曲ではないでしょうか。
相川七瀬の「トラブルメイカー」もこの年の傑作。1990年代前半にチラホラいた女性ロックシンガーの需要は、この時期ほとんど彼女に集約していたような気がします。現在でもそのままカッコ良さは健在、というのが何より嬉しいですね。
Every Little Thingはこの年「Dear My Friend」をはじめとするシングルが軒並みヒットしてブレイク。TKサウンドとは違う一般的なエイベックスサウンドはこのグループが元祖ではないでしょうか。この時期から、電子音サウンド中心の女性ボーカルユニットがデビューする例が続出します。
山崎まさよし「One more time, One more chance」もこの年の前半を牽引したロングセラー。彼とスガシカオのヒットで、オフィスオーガスタという新しい事務所が注目され始めます。
斉藤和義が大きく知名度を上げる時期はこれより10年近く後ですが、売上が多くなかったこの時期も名曲は多く生み出しています。「歌うたいのバラッド」は約10年後Bank Bandがカバーすることで一気に知名度が上がり、「幸福な朝食 退屈な夕食」は2010年の映画『ゴールデンスランバー』エンディングテーマとして起用されました。両曲とも後追いではなく当時からものすごく好きな楽曲で、なぜ売れないのか疑問に思っていただけに、今こうやってスタンダードになっているのはすごく嬉しい気持ちでいっぱいです。
10位に入れた大滝詠一「幸せな結末」は木村拓哉と松たか子が共演した月9ドラマ『ラブジェネレーション』主題歌。毎週見ていたドラマはものすごく名作という印象ではなかったですが、楽曲は文句なしの名曲で大好きでした。
T.M.Revolutionはこの年大ブレイク。アーティストとしてのカッコ良さもありますが、それ以上にお笑い芸人顔負けのトーク・キャラクターがインパクト強かったです。一発屋感も当時ありましたが、抜群の歌唱力と楽曲の素晴らしさと人柄・人望の良さで現在までおおいに活躍中。
エヴァンゲリオンやポケットモンスター、もののけ姫が大ヒットしてその関連曲がヒットチャートをおおいに賑わせました。アニメタイアップのJ-POPが多くなったのもこの頃からで、特に『るろうに剣心』は注目度高かったです。前年のジュディマリ「そばかす」、この年の川本真琴「1/2」はその影響で自身最大シングルセールスを記録。川本真琴は個性的な楽曲で前年デビュー時から注目度は高かったですが、「1/2」でヒット歌手の地位を築く形に。
当時中学生だった自分はドラマを見ることと、スペースシャワーTVのランキング番組を見ることにハマっていました。ドラマから好きになった楽曲はこの年特に多く、前述の「ESCAPE」もそうですが「モンタージュ」「BURN」辺りはその類。スペシャでないと知らなかったアーティストはさらに多く、サニーデイ・サービスや真心ブラザーズ、カジヒデキや中村一義にTMGE辺りはスペシャがなければ今の今まで聴いていなかったアーティストかもしれません。スウェディッシュ・ポップが話題になり、原田知世が音楽的に成果を残したのもスペシャを見ていたからこそ知っていた事実だったりします。