・長野オリンピック開催
・FIFAワールドカップ・フランス大会開催
・明石海峡大橋開通
・北朝鮮がテポドン発射
・横浜ベイスターズ、横浜高校など横浜のスポーツチーム優勝が相次ぐ
・和歌山毒物カレー事件
・郵便番号7桁化
・ボキャブラブーム、だっちゅーのが流行語に
〜主な出来事(音楽・エンタメ)〜
・CDバブル絶頂期
・ヴィジュアル系バンドの台頭
・死去→吉田正(国民栄誉賞受賞)、hide、フランク・シナトラ
・解散→FLYING KIDS
・デビュー→宇多田ヒカル、浜崎あゆみ、椎名林檎、MISIA、鈴木あみ
1.終わりなき旅/Mr.Children
2.winter fall/L'Arc〜en〜Ciel
3.千年メダル/ザ・ハイロウズ
4.Raining/Cocco
5.おなじ星/Jungle Smile
6.冷たい頬/スピッツ
7.BE WITH YOU/GLAY
8.さすらい/奥田民生
9.G.W.D/thee michelle gun elephant
10.つつみ込むように…/MISIA
11.ダンデライオン/BLANKEY JET CITY
12.未来へ/Kiroro
13.FEVER/TRICERATOPS
14.きっと どこかで/TUBE
15.夏色/ゆず
16.グレイシャルLOVE/SIAM SHADE
17.太陽は知っている/渡辺美里
18.DESTINY/MY LITTLE LOVER
19.誘惑/GLAY
20.歌舞伎町の女王/椎名林檎
21.空の下で/MY LITTLE LOVER
22.赤いタンバリン/BLANKEY JET CITY
23.Sunday People/スーパーカー
24.ビリビリクラッシュメン/GLAY
25.桜/川本真琴
26.ever free/hide with Spread Beaver
27.There will be love there−愛のある場所−/the brilliant green
28.my graduation/SPEED
29.幸福論/椎名林檎
30.HAPPY DANCE/槇原敬之
平成の音楽シーンで質・量ともに一番充実していたのがこの1998年ではないかと思います。楽曲の顔ぶれもそうですが、この年デビューしたアーティストの顔ぶれが本当にものすごいです。
1位に選んだMr.Children「終わりなき旅」は、平成全体を振り返っても1位に位置づけたい楽曲です。この曲ほど、一つ一つの言葉に説得力があって勇気づけられるナンバーは他にありません。”生きるためのレシピなんてない”という言葉は、座右の銘にしても良いくらいの強いフレーズです。
2位の「winter fall」もL'Arc〜en〜Cielに限らずウィンターソングの最高峰に選びたい1曲。HYDEの美しい歌声と、それを彩るようなメロディーと演奏。これほど美しい冬の歌は他にありません。特にラストサビ直前にある繋ぎの英語詞パートが最高に良いです。ラルクはこの年シングル3枚同時リリースするなど、常にメディアで話題を提供していました。彼らのためにあった一年と言っても、過言ではなかったです。
THE BLUE HEARTSが解散してからすぐ、甲本ヒロトと真島昌利を中心にザ・ハイロウズが結成されましたが、彼らの最高傑作はブルハを含めてもこの年の「千年メダル」だと思ってます。ヒロトらしい発想の歌詞が泥臭くもカッコ良くて、不器用な自分にもすごく心に響いて。カッコ良くないことがカッコ良いと心から思える、そんな一曲ではないかと思います。
前年メジャーデビューしたCoccoもこの時期大きな話題になりました。猟奇的とも思える「Raining」は、歌詞・サウンド・歌声全てにおいて衝撃的でした。平成を振り返っても、彼女ほど体全体が憑依したかのようにパフォーマンスするシンガーは他にいなかったと思います。
Jungle Smileの「おなじ星」を5位に入れました。一般的に大ヒットという印象ではなかったですが、切ない歌声とメロディーは聴いて一発で大好きになりました。実際活動期間中のCDシングル売上はこの曲が一番高かったです。
奥田民生「さすらい」はビッグダディのイメージが強くなってしまいましたが、元は月9ドラマ主題歌。民生さんとのキャラクターとも合致していて、ヒット当時から大好きでした。
GLAYやラルクなどヒットシーンの中心に居たバンドも好きでしたが、この年を振り返ると個人的にはヴィジュアル系とは決して言われなかったバンドの方に名曲が多かったです。thee michelle gun elephantの「G.W.D.」、BLANKEY JET CITYの「ダンデライオン」「赤いタンバリン」、スーパーカー「Sunday People」。それより少し下だとeastern youth「夏の日の午後」にサニーデイ・サービス「さよなら!街の恋人たち」。どちらかと言うとこの系統の方が好きだったかも知れません。一方ヒットシーンの中心も錚々たる顔ぶれで、SIAM SHADEにSHAZNA、La'cryma ChristiにFANATIC◇CRISIS。TRICERATOPSやCURIOはこの中間的な位置づけでしょうか。少なくともバンドスタイルのアーティストは、1990年代前半と比べて群を抜いて多くなりました。女性ボーカル系統もthe brilliant greenがこの年「There will be love there−愛のある場所−」でブレイク。タイアップのドラマが超低視聴率で途中打ち切りでも、楽曲の良さが認められて大ヒットするという新たな例を作りました。
さて後々の音楽シーンを語る上でも外せないのがこの年メジャーデビュー組。まずは1月に「長い間」でデビューしたKiroro。沖縄出身のアーティストはダンスグループが多かったですが、Kiroroや前述したCoccoが新しい潮流を作りました。ピアノサウンド中心のシンプルな楽曲は1998年当時だとかえって新鮮なサウンド。「未来へ」「冬のうた」もこの年を代表する名曲となっています。
続いてオーディション番組『ASAYAN』から、モーニング娘。がつんくプロデュースのもと「モーニングコーヒー」でメジャーデビュー。個性的なメンバーのキャラクターと懐かしさと新しさが共存している楽曲が支持され、一気に紅白歌合戦出場までのヒットを勝ち取りました。まだ個人的ベスト30には入れていないですが、グループの本領を発揮するのはむしろ次の年以降から。また同じ『ASAYAN』では、小室哲哉プロデュースで鈴木あみがデビューして早速ヒットしています。
2月にデビューしたMISIAの登場は衝撃でした。安室奈美恵が小室哲哉プロデュースのもと、R&Bスタイルを取り入れた楽曲をヒットさせていましたが、「つつみ込むように…」はその色を更に濃くした形。冒頭の超ロングハイトーンは、後にも先にもこの曲以外でましてやデビュー曲で聴けるような声ではありません。続いて5月に椎名林檎、6月にはゆずがメジャーデビュー。前者は「幸福論」「歌舞伎町の女王」で徐々に注目度を上げて翌年一気にブレイク、後者は「夏色」が最初からロングセラーでした。ストリートミュージシャンからギター2本の演奏中心のシンプルなサウンドはネオフォークという新しいジャンルを作りました。彼らに対抗するかのようなスタイルの19がメジャーデビューしたのもこの年。知名度を大きく上げるのは翌年ですが、浜崎あゆみも4月に、aikoも7月にデビューします。くるりもメジャーデビューは1998年でした。
そして12月9日、シングル「Automatic/time will tell」で宇多田ヒカルがデビュー。年末に初めて「Automatic」のPVを見た時は随分海外の影響が強い楽曲だと感じたものですが、そこから翌年の音楽シーンを予見することはまだ出来なかったです。というわけで平成11年に続きます。